2005 Fiscal Year Annual Research Report
都市再生におけるサスティナブル・デベロップメント実現のための計画制度に関する研究
Project/Area Number |
16360299
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
小林 重敬 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90017997)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐土原 聡 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (90178799)
高見沢 実 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (70188085)
小倉 裕直 国立大学法人 千葉大学, 工学部, 助教授 (40253554)
村木 美貴 国立大学法人 千葉大学, 工学部, 助教授 (00291352)
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Keywords | サスティナブル・デベロップメント / エネルギー・リサイクル / 未利用エネルギー / 地域冷暖房 / エリアマネジメント / エネルギーマネジメント / 省エネルギー / 化学蓄熱 |
Research Abstract |
1.先進事例の調査にみるサスティナビリティの実現方法 サスティナブル・デベロップメントの必要性は基礎自治体レベルで高く認識されているものの、計画システムの中に具体的にエネルギー有効利用を盛り込み、実現化しているところは見られないこと、都市計画とエネルギー政策との間に乖離のあることが明らかとなった。 2.先進諸国にみるサスティナブル・デベロップメントの実現方法 英国を対象に、資料分析、現地インタビュー調査を実施した。2003年の中央政府の方針を受け、新規開発でのエネルギー有効利用施設の設置が指導され、特に、1000m^2以上の大規模開発で再生可能エネルギーの活用が高く問われていること、ロンドンではそれが顕著に見られること、実現に際して行政間ネットワークによる情報交換等の行われていることが明らかとなった。ただし、ロンドンでは保全区域の指定の広いことから、地域冷暖房や太陽熱・太陽光を積極的に導入する方向性のあることが明らかとなった。 3.既成市街地におけるエリアマネジメントを通したサスティナビリティ実現への取り組み 既成市街地の中でエリアマネジメント活動を実践することにより、サスティナビリティ実現への取り組みを展開している代表的な5地域を選定し、環境・エネルギー対策(地域冷暖房、ごみリサイクル、ヒートアイランド対策など)・自然環境対策(屋上緑化、水、緑、風(風の道)など)、交通・物流対策(物流管理、駐車場管理、循環バスなど)の面から活動の実態を調査し、分析した。 4.サスティナビリティ実現に向けた新技術を用いた実験的検討 サスティナビリティ実現のためのエネルギーマネジメントの考え方を整理し、既存の地域エネルギーシステムのプラントの運転、需要家への供給などの実績データを用いて、エネルギーマネジメントを行うことによる一次エネルギー投入量の削減ポテンシャルを明らかにした。 さらに、平成16年度に行った次世代エネルギーリサイクル有効利用技術による省エネルギー効果および環境負荷低減効果、コスト削減効果の理論計算結果より、顕熱蓄熱、潜熱蓄熱に加えて化学蓄熱によるエネルギーリサイクル利用が有効であることがわかったため、新技術である化学蓄熱およびケミカルヒートポンプ機能を活用するエネルギーリサイクルに関する各種基礎実験を行った。その結果、廃熱回収-輸送-リサイクル利用のプロセスを1サイクルではなく繰り返し行えることが新たに示された。引き続き、スケールダウンした都市エネルギーシステム実験により、都市の省エネルギー効果および環境負荷低減効果、コスト削減効果を実証する。
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Research Products
(6 results)