2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16360318
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
今井 基晴 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料研究所, 主幹研究員 (90354159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 隆 独立行政法人物質・材料研究機構, 分析ステーション, 主幹研究員 (70370319)
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Keywords | シリサイド / 超伝導 |
Research Abstract |
当該年度においては、研究項目1 C32型構造三元系シリサイドCaGaSiにおける元素の置換効果、及び 研究項目2 関連物質CaAl_2Si_2の合成・物性評価 を行なった。 研究項目1 C32型構造三元系シリサイドCaGaSiにおける元素の置換効果 本研究項目においては、CaGaSiのGaをZnに置換した物質CaGa_<1-x>Zn_xSiを合成し、超伝導転移温度T_cのZn濃度依存性を見た。試料合成は、以下のとおり行なった。先ず、Ca、Ga、Zn、SiをAr雰囲気下でTa管に封入し、それを更に真空中で石英管に封入した。これを電気炉を用いて1200℃で4時間加熱、700℃で100時間加熱して試料を合成した。粉末X線回折法により、x=<0.2ではCaGa_<1-x>Zn_xSiはC32型構造を持つことがわかった。CaGa_<1-x>Zn_xSiのT_cはx=0でT_c=4.3Kであるが、T_cはZn濃度とともに減少し、x=0.2では2.0Kになった。 研究項目2 関連物質CaAl_2Si_2の合成・物性評価 本研究項目においてはC32型三元系シリサイド関連物質であるCaAl_2Si_2の単結晶育成し、その物性評価を行なった。アーク炉で合成した多結晶を原料棒、種結晶として用い、浮遊帯域溶融(FZ)炉を用いて単結晶育成を行った。合成した試料の構造評価は、粉末X線回折計を用いて行った。誘導結合プラズマ発光分析により、合成した化学組成は約1:2:2であることを確認した。2〜300Kの温度範囲で電気抵抗率測定、ホール係数測定を行なった。その結果、CaAl_2Si_2は電子と正孔が輸送特性に寄与する金属であることが明らかになった。また、CaAl_2Si_2では2Kまで超伝導は観測されなかった。
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