2005 Fiscal Year Annual Research Report
サマリウム原子加熱法による方位制御単結晶ラインの創製とデバイス展開
Project/Area Number |
16360324
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
小松 高行 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60143822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紅野 安彦 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (90283035)
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Keywords | サマリウム原子加熱法 / レーザー照射 / 単結晶ライン / 強誘電性 / 第二高調波発生 / ガラス / 結晶化ガラス / 光導波路 |
Research Abstract |
本研究は、我々が発見した原子サイズの局所的な加熱を可能にする新プロセス"サマリウム原子加熱法"を種々のガラス系に適用して結晶ラインパターニングをガラス基板上に作製し、さらに次世代機能デバイス素子に応用展開することを目的とするものである。 1.8Sm_2O_3.37Bi_2O_3.55B_2O_3ガラスに光非線形性を示すSm_xBi_1-xO_3結晶ラインをサマリウム原子加熱法で書き込み、以下の結果を得た。 ○レーザー走査方向を変えることにより、曲線状および分岐状結晶ラインを書き込むことができる。 ○偏光マイクロラマン散乱スペクトルから、曲線状結晶ラインは屈曲前後においても同じ結晶方位を有していることが明らかになった。 ○曲線状および分岐状結晶ラインに対して光透過の実験を行ったところ、屈曲点あるいは分岐点で顕著な光の散乱は観察されず、いずれも光導波路として機能することを明らかにした。特に、40度のY字分岐構造を有する結晶ラインでもガラスと結晶との屈折率差(5%)が大きく、屈曲点で全反射条件を満たしているものと結論した。 ○共焦点レーザー顕微鏡により結晶ラインの表面形態を観察した結果、結晶ラインの表面は非常にスムースであり、屈曲点あるいは分岐点においても顕著な構造の乱れがないことを明らかにした。例えば、0.9Wのパワー、5μm/sの走査速度でのレーザー照射により書き込まれた結晶ラインでは、ライン幅は約10μm、高さは約1.6μmであり、屈曲点前後においてもほぼ一定のライン幅と高さが得られていることを明らかにした。 2.サマリウム原子加熱法の原理を利用した新規なレーザー誘起結晶化法の開発 ○サマリウム原子加熱法に代わる新規な手法として遷移金属イオンを利用したレーザー誘起結晶化法を開発した。サマリウム原子法と比較して、遷移金属イオンの含有量が1mol%程度でもレーザー照射によって十分発熱し、結晶化が起こる。例として、非常に大きな二次光非線形性を示すBa_2TiGe_2O_8結晶をNi^<2+>やFe^<2+>イオンを含んだガラスにYAGレーザーを照射することにより均一かつ配向性のある結晶ラインの書き込みに成功した。
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Research Products
(5 results)