2004 Fiscal Year Annual Research Report
感温型ヘテロポリマーゲルによる極微量物質の高度分離・濃縮法の開発
Project/Area Number |
16360381
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中野 義夫 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (30092563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣川 能嗣 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 連携客員教授
宮崎 あかね 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (80293067)
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Keywords | ゲル / 感温型 / 吸着 / 極微量物質 / 分離 / 濃縮 / 温度操作 |
Research Abstract |
大量の環境水(廃水等を含む)中に極微量存在する内分泌撹乱物質(ビスフェノールA、ノニフェノール、ダイオキシン類)等の有害物質を室温レベルの温度下で抽出分離・濃縮が可能、かつ、室温より若干高い温度レベルの廃熱(60℃以下)を利用してこれら物質を回収除去する新規な分離材の開発を行い、初年度(平成16年度)は下記に示す成果を上げることができた。 (1)弱い相互作用(静電的相互作用、水素結合、疎水性相互作用、ファンデルワールス力、配位結合)を単独又は複数利用して極微量物質を吸着(抽出)し得る分離材を探索した。その結果、静電的相互作用と疎水性相互作用により対象物質を室温下で吸着・濃縮可能なヘテロポリマーゲル吸着材の開発に成功した。 (2)複数のヘテロポリマーゲルの中で負電荷を有するSodium styrene sulfate(SSS)と正電荷を有するVinyl benzyl trimethyl ammonium chloride(VBTA)共重合体ゲルの分離・濃縮性能が極めて高いことが明らかとなった。 (3)開発したSSS-VBTAゲルは、室温レベルの温度下でビスフェノールAを吸着・分離・高濃縮し、40℃の温度レベルで溶離・回収できることを確認すると共に、吸着・溶離が温度操作のみで可逆的に起こることが判明した。
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Research Products
(6 results)