2004 Fiscal Year Annual Research Report
アイステンプレート法によるマイクロシステム用反応・分離デバイスの開発
Project/Area Number |
16360383
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田門 肇 京都大学, 工学研究科, 教授 (30111933)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 紳 京都大学, 工学研究科, 助教授 (70243045)
鈴木 哲夫 京都大学, 工学研究科, 助手 (50243043)
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Keywords | 多孔質材料 / ゾル-ゲル法 / テンプレート法 / 一方向凍結 / 凍結ゲル化 / マイクロ化学 / マイクロデバイス |
Research Abstract |
本研究は、申請者らによって開発された多孔体のモノリシックマイクロハニカムやマイクロ繊維への成型が可能なアイステンプレート法を用い、マイクロシステムで利用可能な反応用、分離用マイクロデバイスの開発を目的に実施した。 アイステンプレート法では一定温度の冷媒の中へ一定速度でチューブに入れたゾルや湿潤ゲルを挿入することで成長する氷を用いて材料を成型し、凍結乾燥などの特殊な方法により材料の特異な構造を保持したまま乾燥することで、最終的に種々のモルフォロジーを有する多孔体のマイクロ成型体が得られる。本年度はまずはシリカをモデル物質に、そのナノ構造とモルフォロジーの同時制御法の確立を目指した。その結果、凍結前の前駆体の硬さを調節することにより、発現する繊維やマイクロハニカム等のモルフォロジーがコントロールできることを実証し、一方で凍結条件及び解凍後のエージング条件により繊維径、ハニカム開口径などのμmオーダーの構造とメソ細孔径などのnmオーダーの構造のそれぞれを精密かつ独立に制御できることを明らかにした。よって、目指していた精密構造制御が確立できたことになる。 一方で、アイステンプレート法の汎用性を実証すべく、複合金属酸化物の代表としてシリカ-アルミナそして有機ゲルの代表としてレゾルシノール-ホルムアルデヒドゲルそれぞれにアイステンプレート法を適用したところ、シリカと同様な多孔体を作製可能であり、また構造の精密制御も可能であることが分かった。 このようにして得られた知見を利用し、マイクロデバイスのプロトタイプを試作すべく、ステンレス細管内にシリカマイクロハニカムを作製した。来年度はこれをHPLC用のカラムなどの分離デバイスに適用していく予定である。また、触媒能を有する材料についても、同様なデバイスを試作し、その性能評価を実施する予定である。
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Research Products
(5 results)