2005 Fiscal Year Annual Research Report
吸着-触媒システムの非定常操作による新規反応場の創製
Project/Area Number |
16360392
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
相田 隆司 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (00262262)
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Keywords | 触媒 / 吸着 / 非定常操作 / 微量物質除去 / マイクロ波照射 / 擬似移動層反応器 / コンピュータシュミレーション / 酸化反応 |
Research Abstract |
本申請研究では,吸着剤と触媒が共存する系において非定常操作を行い,定常的な操作では得られない新規な反応場を創製することが目的である.特に本申請研究では極低濃度物質の濃縮プロセスと反応プロセスを吸着剤,触媒の共存する系にマイクロ波を照射することによって融合すること,また強吸着物質を濃縮させ擬似移動層反応プロセスを用いて反応速度が非常に大きくなるReaction frontを創製することを試みる. まず,マイクロ波非定常加熱を用いた極低濃度物質の除去については,極低濃度物質としてエチレン,アンモニアおよびNOを取り上げた.エチレンとアンモニアについては,昨年実績報告書で報告したとおりである.NOについては,例えば,CuOとCo_3O_4の混合物を用いると,NOが酸化された後に硝酸塩としてコバルト酸化物中に吸収される.そこにマイクロ波を照射することによってN_2と0_2へ分解することがわかった. また,擬似移動層を用いた極低濃度COの酸化除去については,高濃度水素存在下での実際の反応実験で,COを選択的にかつ高い反応速度で除去できることがわかった.さらに,生成物のCO_2は純水素出口には認められず,酸素側の出口のみに見られた.このことは燃料電池用水素にはCO_2が含まれないことが望ましい,という実用上の制限とも合致している. なお,マイクロ波非定常加熱法や,類似移動層反応操作を用いた微量物質除去については,研究成果の一部として,著書の"Cyclic Separating Reactors"でも詳説した.
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Research Products
(8 results)