2005 Fiscal Year Annual Research Report
ジオールの選択的脱水による不飽和アルコール合成ルートの解明
Project/Area Number |
16360398
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
佐藤 智司 千葉大学, 工学部, 助教授 (30187190)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 亮治 千葉大学, 工学部, 助手 (80292663)
|
Keywords | ジオール / 脱水反応 / 不飽和アルコール / 反応機構 / 酸化セリウム |
Research Abstract |
本研究の目的「固体触媒表面上で起こる化学結合の組換えの観察」を達成するために必要な装置を昨年度購入した。拡散反射型FT/IR分光器、ガスクロマトグラフ質量分析計に加えて、量子化学計算を支援できるプログラムソフトを導入できたおかげで研究が大きく進展した。 ガスクロマトグラフ質量分析計により「生成物の分析」を正確に行うことが可能となり、反応生成物、特に副生成物の同定を行った。CeO_2,ZrO_2などの酸化物試料上へのアルコール類の吸着状態を明らかにできていないが、1,3-ブタンジオールをはじめとする種々のジオールを反応物として反応を行ったときの反応液をガスクロマトグラフ質量分析計により分析し、それら触媒上での生成物と副生成物の特定をすることができた。本研究の基礎となる常圧固定層流通反応装置にて行った触媒活性試験の結果をガスクロマトグラフ質量分析計により詳細に解析した結果に、量子化学計算における知見などを加えて、ジオールのCeO_2の特定表面への吸着構造を解析して反応結果を支持する妥当な結果を得て反応機構を考察した。ジオール、モノアルコール、カルボン酸の反応におけるCeO_2などの特異的な触媒活性と反応機構について研究成果を公表した。 真空加熱拡散反射装置の真空装置部分の作製を終えて、拡散反射型FT/IR分光器による「反応状態における反応物の吸着状態を観察」のための装置を完成させた。FT/IR分光計とを組み合わせた装置を組み立ててしまうと生成物の分析に単独のガスクロマトグラフ質量分析計として使用できなくなるため、組み合せ装置の作製は今後の課題である。来年度「1,3-ジオールからの選択的脱水反応による不飽和アルコールの選択的生成」を解明するために、CeO_2以外の試料上でもジオールの吸着状態を観察する予定である。
|
Research Products
(6 results)