2006 Fiscal Year Annual Research Report
光触媒を用いた低温アンモニア脱硝プロセスおよび低温アンモニア酸化プロセスの開発
Project/Area Number |
16360403
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 庸裕 京都大学, 工学研究科, 教授 (70201621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高岡 昌輝 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80252485)
人見 穣 京都大学, 工学研究科, 講師 (20335186)
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Keywords | 酸化チタン / 光触媒 / 窒素酸化物 / アンモニア / アンモニア脱硝 / SCR / SCO / 環境触媒 |
Research Abstract |
本研究は、光エネルギーを用いてアンモニア脱硝触媒を低温で駆動させるシステムの開発と、その原理に基づいた低温アンモニア除去触媒システムの開発がその目的である。すでに、プロトタイプの反応ラインを用いて酸化チタンを光触媒として低温光照射下で過剰酸素存在下、アンモニアによりNOを3還元できることを見出していた。脱硝効率は90%と高く実際条件でも十分有望な反応系である。本研究においては、最初の2年間で触媒成分の最適化を行い、自然光や蛍光灯下で駆動する触媒開発を行なった。結果として、反応の詳しい機構を明らかにすることができた。チタニアの相により反応活性が変化するが可視光応答性は同じである。これは、電子スピン共鳴や作用スペクトルから,中間体であるアミドアニオンから,チタンd軌道への直接電子移動が起ることが観察されたことによる。また、第2成分として、モリブデン、ニオブ、タングステンが有効であることを見出した。これらの金属を導入することにより,触媒の酸性質の改善を行なうことにより律速段階の速度を速めることに成功した。後半の2年間では、アンモニア脱硝の原理を応用した低温アンモニア酸化除去触媒システムの開発を行い、反応機構の速度解析や赤外吸収スペクトルなどから、TIO-11が最も適した触媒であることを見出した。また、アンモニア脱硝の触媒系と反応活性種が同等なため、同じ触媒系が使えることもわかった。
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