2005 Fiscal Year Annual Research Report
CFDシミュレーションを取り入れた船舶生涯費推定システムの開発
Project/Area Number |
16360432
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮田 秀明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70111474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20166622)
佐藤 徹 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (30282677)
川村 隆文 東京大学, 大学院工学系研究科, 助教授 (80334324)
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Keywords | CFD / 生涯燃費 / 馬力 / 造波抵抗 / 船型 |
Research Abstract |
船体運動と船体に加わる力を求めるための計算手法として、単一構造格子を求いたものと、重合格子を用いたものの2つを開発している。初年度は単一構造格子を使った方法を中心に開発し、予定以上の成果を収めた。大変非線形性の強いスラミング運動のうち軽度なものは発散することなく答を出すことができ、また波浪中運動による船体表面の動的な圧力も高い精度で推定できるようになった。そこで本年度はこの単一格子による方法の実用化に向けた検証を行う一方で、もう一つの方法である重合格子法の開発に取り組んだ。船体をとり囲むO-H型の格子を矩形の格子が包み込む形になる。こうすると波浪環境の生成が自由になるので、正面からの真横までの方向からの波に対応できるようになり、船舶が経験する多様な波浪環境が再現され、波浪中の抵抗増加、シーマージン、波浪中の燃費の推定が可能になる。この第2のシミュレーション法を2船型に応用し、就航航路(タンカーVLCCは日本-ペルシャ湾航路、コンテナ船は日本-北米航路)の統計波データを用いて、この方法の有効性を評価した。その結果、シーマージン、燃費等を満足できる精度で推定できることが示された。このような多方向からの波との干渉問題(diffraction問題)は、従来実験においても困難な課題であったが、本研究のシミュレーションによって、diffraction現象とこれが引き起こす船体表面圧力の詳細が理解できるようになった。
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Research Products
(4 results)