2004 Fiscal Year Annual Research Report
マグネトロンイオン源を用いた超小型放電型D-^3He核融合装置の高性能化
Project/Area Number |
16360457
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉川 潔 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (00027145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 開 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助手 (80303907)
督 壽之 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助手 (70093276)
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Keywords | 核融合 / 陽子源 / D-^3He核融合反応 / 慣性静電閉じ込め / プラズマ / イオン源 / マグネトロン放電 |
Research Abstract |
本研究では、超小型放電型核融合装置による高性能小型陽子源の開発を目的に、マグネトロンイオン源を用いてD-^3He核融合(D+^3He→α+p)による陽子生成研究を行い、現在米国ウィスコンシン大学で達成されている10^8sec^<-1>の陽子発生率を2年間でさらに発展させることを目指すものである。特に、超小型放電型核融合装置の簡便性、安価性を保持しながら、高エネルギーイオンを高真空下で大量かつ高効率で生成して核融合反応率を大幅に改善するため、本研究では開発対象のマグネトロン型イオン生成部を装置内にBuilt-inした簡潔な形で設置し、その最適化を図る事により目標値の実現を目指そうとするもので、一気に米国の研究レベルを追い抜くことができ、先端科学技術分野への応用面でも優位に立てることになる。本年度は以下の成果を得た。 (1)マグネトロン型イオン源の開発と最適化 球形容器に多数配置されているICF70のポートに設置可能な小型のマグネトロン方式イオン源を設計・製作して所期の性能を実験的に得た.また,同イオン源を既設の放電型核融合装置に設置してイオン引き出し実験を行い,イオン電流の引き出し,並びに,規格化核融合反応率の向上を観測した. (2)小型球形真空容器による核融合陽子源装置の設計・製作 直径34cmの球形ステンレス真空容器に外径60mm,内径50mmの球形中空陰極を設置,さらにガス供給系,排気系,計測系を整備した.また,同装置を用いてD-D核融合反応実験を行い,最大で10^7sec^<-1>を超える中性子・陽子の生成率を達成した. (3)陽子計数系の製作および動作試験 D-D反応生成陽子(3MeV)と比して遙かに高い15MeVのD-3He反応陽子の計数を可能とする陽子計数装置を製作して上記(2)の装置に設置し,まずD-D反応実験においてD-D反応生成陽子の計数が,高S/N比で可能であることを確認した.
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Research Products
(1 results)