2004 Fiscal Year Annual Research Report
二硼化マグネシウムを利用した超伝導中性子検出器の開発
Project/Area Number |
16360477
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
石田 武和 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (00159732)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 悟 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (70180718)
川又 修一 大阪府立大学, 工学研究科, 講師 (50211868)
加藤 勝 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (90204495)
町田 昌彦 日本原子力研究所, 計算科学技術推進センター, 副主任研究員 (60360434)
西谷 任 大阪府立産業技術総合研究所, 情報電子部, 部長 (70393296)
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Keywords | MgB_2 / 中性子検出器 / 薄膜 / パルスレーザー / 地球シミュレーター / 熱緩和プロセス |
Research Abstract |
ボマンの同位体であるボロン10と中性子の核反応により発生する熱を利用したMgB_2中性子検出器の基本アイデアは研究代表者により発案された。カルーセル型スパッタリング装置で高品質かつ表面の平滑なMgB_2薄膜を成膜した。マグネシウムのターゲットとボロンのターゲットを同時に積層させる方法で、後の熱処理が必要ないことが特徴であり、超伝導転移がシャープで本研究の用途に適している。また、ボロン10同位体を濃縮した薄膜を作成した。集束イオンビーム加工装置FIB、電子ビーム描画装置EBを使用したMgB_2の微細加工により、中性子検出器に適した形状を実現した。既存のインフラを最大限活用するが、中性子のマシンタイムは限られている。そのために、パルスレーザー(パルス幅20ps)でMgB_2の中性子とボロンの核反応を模擬する実験をする必要がある。デジタルオシロスコープ(1GHz)を利用する。測定システムのLabVIEWによるシステム化とパルスレーザーによる中性子核反応模擬実験を実施した。その結果、パルスレーザー照射による熱緩和型の信号が観測された。また、MgB_2素子のメンブレン化により、素子の熱応答特性を制御する試みを行った。理論面では時間依存GL方程式、Maxwell方程式、熱伝導方程式を連立させて実際のデバイス形状や物質パラメーターを入れて、地球シミュレーター採択課題「超伝導ナノファブリケーションによる新奇物性と中性子検出デバイス開発のための超伝導ダイナミクスの研究」の枠組みを利用して行った。
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Research Products
(6 results)