2006 Fiscal Year Annual Research Report
シアノバクテリアの新規光受容体と光応答系の機能・構造解析
Project/Area Number |
16370018
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池内 昌彦 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (20159601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 光徳 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助手 (80345066)
吉原 静恵 大阪府立大学, 先端科学研究所, 助手 (20382236)
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Keywords | シアノバクテリア / 光受容体 / フィトクロム / 走光性 / BLUF型光受容体 / 結晶構造解析 / 部位特異変異体解析 / シアノバクテリオクロム |
Research Abstract |
シアノバクテリオクロムTePixJの発色団をCph1と比較解析することで、フィコシアノビリンではなく、フィコビオロビリンであることを証明した。また、アナベナのホモログAnPixJを調製し、青【double arrow】赤の可逆的光変換を示すこと、その発色団はフィコビオロビリンではなく、フィコシアノビリンであることを示した。さらに発色団のコンフォメーションを解析し、AnPixJのPr型はフィトクロムCph1のPr型とよく似ているが、AnPixJのPg型はCph1のPfrとよく似ていることを明らかにした。 2つめの走光性の光受容体TePixDの決定した結晶構造に基づき、昨年度明らかにした相互作用する相手へのシグナル伝達における鍵アミノ酸として、Met93を同定した。変異を導入したMet93Alaタンパク質は光変換を正常に行うが、光依存の相互作用を示さないことを示した。このことはPixDタンパク質内の光シグナルの伝達がGln50→Met93を介して、走光性のスイッチングにかかわっていることを示している。 系2光で誘導されるcpcG2遺伝子産物が光化学系1の光捕集に関わっていることを明らかにした。また、このcpcG2の発現誘導にかかわるシアノバクテリオクロムCcaSを同定した。このCcaSをシアノバクテリアで大量発現し、新規の光受容体であることを実証した。このタンパク質の自己リン酸化活性を示し、光による調節機構の解析を行った。
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Research Products
(6 results)