2005 Fiscal Year Annual Research Report
シュート重力屈性反応における重力感受と刺激伝達の分子機構を解明する実験系の確立
Project/Area Number |
16370025
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Research Institution | NARA INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
田坂 昌生 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (90179680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 美代 (寺尾 美代) 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (10314535)
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Keywords | シロイヌナズナ / 花茎 / 重力屈性 / マイクロアレイ / 突然変異株 |
Research Abstract |
シロイヌナズナの花茎の重力屈性に関連する新しい遺伝子の単離と解析を行った。その結果、次の事が明らかになった。 1、花茎で重力感受が弱くなったsgr9の原因遺伝子は機能未知だがリングフィンガードメインを持つタンパク質をコードしていた。この遺伝子に似た遺伝子はシロイヌナズナに他に存在しないが、機能欠損株でも部分的な重力屈性が見られた。この遺伝子は花茎でない日を含む細胞層で発現しているが、内皮で特異的に発現させる事で重力屈性異常は相補出来た.この事はこの遺伝子が内皮細胞で機能する事を強く示唆する.花茎の内皮細胞は重力感受細胞で、この細胞中のアミロプラスとの重力方向への沈降が重力感受に関連する事が強く示唆されていた。sgr9の内皮細胞を調べた所、正常に重力方向にアミロプラストが沈降している細胞と、沈降異常を示す細胞が混在していた。一方、sgr5変異株も弱い花茎の重力屈性異常を示す。SGR5は転写因子と考えられる遺伝子をコードしており、この遺伝子も花茎内皮細胞で発現する事が重力屈性に関与する事が示されていた。そして、アミロプラストの沈降に強い異常は見られなかった。sgr5sgr9二重変異株を作製した所、花茎の重力屈性が完全に失われ得おり、アミロプラストの沈降異常が見られた。この事は、これらのタンパク質がアミロプラストの沈降を介して花茎の重力屈性に関与する事を示唆している。 2、シロイヌナズナの野生型と花茎の重力屈性の初期過程で反応が止まった変異株の花茎の方向を変化させた後、時間を変えながらmRNAを抽出しマイクロアレイ解析を行う事で、重力刺激後に転写が変化する遺伝子を多数同定し、それぞれの遺伝子の発現変化を経時的に解析する事で重力屈性に関与する可能性の高い遺伝子の候補を選出した。これらが重力屈性マーカーとして機能するかどうかを、他の突然変異株等でも調べる事で検討している。
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Research Products
(6 results)