2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16370089
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Sciences |
Principal Investigator |
多賀谷 光男 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (30179569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 佳津子 東京薬科大学, 生命科学部, 助教授 (40266896)
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Keywords | Syntaxin18 / ZW10 / 細胞周期 / ダイニン / ダイナクチン / 小胞体 / 微小管 / 小胞輸送 |
Research Abstract |
Syntaxin18(Syn18)複合体は、膜内在性サブユニットであるSyn18、BNIP1、p31、Sec22bおよび膜表在性サブユニットであるZW10、RINT-1、Sly1pなどから成り、小胞体における膜融合に関与している。ZW10はRodと結合し、M期に形成される動原体に存在するタンパク質として、RINT-1はG2/M期にRad50と結合し、放射線によって誘起されるチェックポイントに関与するタンパク質として発見された。 本年度の研究においては、まずSyn18複合体の形成が細胞周期に依存するのかどうかを調べた。その結果、M期においてもSyn18複合体量は間期と同じであり、またZW10-RodおよびRINT-1-Rad50はSyn18複合体とは独立した複合体としてM期の細胞中に存在することが明らかとなった。 ZW10は、ダイニン-ダイナクチン(微小管の-端への輸送に関与するモーター複合体)のサブユニットであるダイナマイチンと相互作用することが知られている。本年度の研究によって、ある種の細胞ではZW10は小胞体(微小管の+端に位置する)のみならずゴルジ体(微小管の-端に位置する)にも存在することが明らかとなった。また、ZW10は輸送小胞のコート成分であるコートマーのサブユニットと相互作用していることが判明した。これらの結果は、ZW10がコートタンパク質を介して輸送小胞に結合し、ダイニン-ダイナクチンの受容体として機能している可能性を示唆する。ZW10はそのN末端約300アミノ酸領域でRINT-1およびダイナマイチンと結合するので、ZW10とダイナマイチンの相互作用はRINT-1によって調節されているのかもしれない。
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