2005 Fiscal Year Annual Research Report
細胞骨格蛋白質のリン酸化による制御機構と細胞機能の解明
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16370092
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Research Institution | Aichi Cancer Center (Research Institute) |
Principal Investigator |
稲垣 昌樹 愛知県がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 部長 (30183007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪子 誠人 愛知県がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 研究員 (30393127)
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Keywords | リン酸化 / 中間径フィラメント / サイクリン依存性キナーゼ / Plk1 / Aurora-B / INCENP / Trichoplein / Fbf-1 |
Research Abstract |
我々は、Plk1が、Cdk1によってリン酸化されたビメンチンのセリン(S)55と直接結合し、そのキナーゼ活性を著しく上昇させることを明らかにした。この活性化Plk1は、さらに、ビメンチンのS82をリン酸化することから、Cdk1による分裂期特異的なビメンチンのリン酸化は、Plk1をビメンチンに集積させることを介して、Plk1によるビメンチンのリン酸化を制御していることが判明した。そして、このPlk1によるリン酸化は、細胞質分裂におけるRhoキナーゼやAurora-Bによるビメンチンのリン酸化と協調的に働き、ビメンチンフィラメントの娘細胞への分配に関与していることを明らかにした。また我々は、Cdk1がAurora-Bの結合パートナーであるINCENPのスレオニン(T)59とT388をリン酸化することを明らかにし、Plk1がCdk1によってリン酸化されたT388を認識してINCENPと結合することを見出した。そして、Cdk1はINCENPのリン酸化を通じてPlk1の動原体局在を制御していること、動原体のPlk1は分裂中期から後期の進行に重要な役割を担っていることが判明した。一方、新規のケラチン結合蛋白質として、トリコプレイン(Trichoplein)及びFas binding factor-1(Fbf-1)を同定した。トリコプレイン及びFbf-1は、trichohyalin及びplectinに相同性を示すドメイン(TPHD)をもつ分子で、これらは細胞接着部位にも局在することが認められた。
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Research Products
(7 results)