2006 Fiscal Year Annual Research Report
メダカ属魚類をモデルとした性決定遺伝子の進化機構に関する研究
Project/Area Number |
16370094
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
酒泉 満 新潟大学, 自然科学系, 教授 (40175360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱口 哲 新潟大学, 自然科学系, 教授 (20126444)
成瀬 清 東京大学, 理学系研究科, 講師 (50208089)
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Keywords | 遺伝学 / 遺伝子 / 進化 / 発生・分化 / 動物 |
Research Abstract |
1 昨年までに7種の近縁種における性決定システムと性染色体を同定したが、今年度はタイメダカの性決定システムと性染色体を明らかにした。タイメダカはXX-XY型の性決定システムをもち、その性決定遺伝子はメダカLG8と相同な染色体上にあることが判明した。 2 昨年樹立したルソンメダカXX胚に由来するBACライブラリーからルソンメダカ性決定領域を完全にカバーする4つのBACクローンを同定した。この領域はメダカではおよそ350Kbpに相当する。4クローンのショットガンシークエンスをおこない塩基配列を決定し、メダカゲノム配列との比較をおこなった。XX胚に由来するクローンに含まれる遺伝子は基本的にメダカ相同領域と同じであった。 3 ルソンメダカに続きインドメダカの性決定領域の詳細な連鎖地図作成をおこなった。インドメダカ性決定遺伝子はメダカLG10上のscaffold16と相同な領域に存在する。7つのDNAマーカーからおよそメダカでは1.4Mbpの範囲に性決定遺伝子の存在する領域を絞り込むことができた。 4 昨年度作成したハブスメダカfosmidライブラリーから性連鎖マーカーがのっているクローンをコロニーハイブリダイゼーション法により単離し、染色体FISH法によってハブスメダカ性染色体を固定した。ハブスメダカとジャワメダカは今まで性決定システムが知られているメダカ近縁種の中で唯一ZZ-ZWシステムをもつ種である。
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