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2006 Fiscal Year Annual Research Report

超遠縁作物間の雑種胚における染色体脱落機構の解明(II)

Research Project

Project/Area Number 16380007
Research InstitutionTottori University

Principal Investigator

辻本 壽  鳥取大学, 農学部, 教授 (50183075)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田中 裕之  鳥取大学, 農学部, 助手 (70283976)
Keywords遠縁交雑 / コムギ / トウジンビエ / トウモロコシ / 反復配列 / FISH / 染色体断片化 / 動原体
Research Abstract

コムギとトウモロコシの交配では、接合子の第一分裂において、トウモロコシ染色体のほとんどが、動原体の機能不全を示し、娘細胞に入らず脱落する。これに対し、コムギとトウジンビエの交配では脱落が緩慢であり、長い期間染色体が残存することを明らかにした。脱落程度の遺伝を調査するために、パンコムギ6品種およびマカロニコムギ1品種を種子親としてトウジンビエ花粉を交配した。その結果、7日目の胚形成率および染色体残存率は有意に異なっていた。一方で、雑種胚におけるトウジンビエ染色体を識別同定するために、トウジンビエ特異的反復配列をクローニングした。この配列はトウジンビエを含むPennisetum属に広く分布し、挟動原体ヘテロクロマチンに相当する配列であった。同配列とトウジンビエゲノムDNAをプローブとした多色FISH/GISH方により、脱落過程を観察したところ、トウジンビエ染色体の脱落は動原体の機能不全によるのではなく、染色体のユークロマチン部分に構造異常がおこり、激しい断片化が原因となっていることを明らかにした。脱落前の雑種胚に、X線を照射しトウジンビエ染色体の一部分をコムギに導入させることを試みたが、FISH/GISHによる観察の結果、期待した個体は得られなかった。仮に転座が起こっていたとしても、トウジンビエのクロマチンが何らかの原因で断片化し排除され観察時には存在しない可能性がある。この結果は、超遠縁交雑によって遠縁の染色体部分が導入されたときに、特別な染色体排除機構、あるいはクロマチンが安定して存在するための条件が存在することを示唆している。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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