2004 Fiscal Year Annual Research Report
イネ種子プロラミンのプロティンボディへの集積機構の解明
Project/Area Number |
16380009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
熊丸 敏博 Kyushu University, 大学院・農学研究院, 助教授 (00284555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 光 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (70128031)
小川 雅広 山口県立大学, 生活科学部, 教授 (10160772)
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Keywords | 貯蔵タンパク質 / プロラミン / イネ / 胚乳 / 突然変異 / 小胞体 / 集積 / 翻訳 |
Research Abstract |
1、Esp1遺伝子の単離と機能解析 (1)CysPプロラミンを減少させるesp1変異の原因遺伝子を明らかにするために構築したEsp1遺伝子近傍の高密度連鎖地図における、Esp1遺伝子候補領域約20kbの塩基配列を、野生型と2系統の独立したesp1変異体について解読した。この領域内には5つの遺伝子が予測されている。塩基配列解読の結果、2系統の独立したesp1変異体において、一つの予測遺伝子内の異なる塩基に置換が認められた。この塩基置換はアミノ酸置換を伴っていた。この予測遺伝子はタンパク質合成過程において終止コドン認識に関与している翻訳終結因子eRF(Eucaryotic Release Factor)1と、アミノ酸配列において高い相同性が認められた。 (2)登熟種子におけるeRF1遺伝子のRNAの発現を解析した結果、野生型において開花後2日目に発現量が最も多く、登熟が進むにつれて発現量は低下した。esp1変異体PM160においてその発現パターンは野生型とほぼ同じであった。この結果は、esp1変異体PM160において、アミノ酸置換によってeRF1タンパク質の活性低下が引き起こされたことを示唆している。 (3)esp1変異体では、特定のプロラミン分子の集積量が減少していることから、eRF1はこれらのプロラミン分子の翻訳に特異的に関与していることを示唆している。 2、CysPプロラミン変異体の選抜 プロラミンの集積に関する変異を選抜した。その結果、複数のシステインを多く含むプロラミン分子が減少した変異体を8系統選抜した。
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Research Products
(6 results)