2005 Fiscal Year Annual Research Report
イネ種子プロラミンのプロテインボディへの集積機構の解明
Project/Area Number |
16380009
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
熊丸 敏博 Kyushu University, 大学院・農学研究院, 助教授 (00284555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 光 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (70128031)
小川 雅広 山口県立大学, 生活科学部, 教授 (10160772)
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Keywords | PB-I / 翻訳終結因子 / 相補性検定 / RT-PCR / 小胞体 / 突然変異 / 種子 |
Research Abstract |
1、Esp1遺伝子の単離と機能解析 翻訳終結因子eRF(Eucaryotic Release Factor)1遺伝子がesp1変異(プロラミン減少型変異)の原因遺伝子であることを明らかにするために、相補性実験を行った。野生型から単離したeRF1cDNAクローンをesp1変異体に導入した結果、これまでに独立した25個体の再分化個体を得た。 2、プロラミンのPB1への集積 種子の登熟段階におけるプロラミン分子の蓄積を調査した。10kDプロラミン分子種が開花後4日目に、13kD、15kD、16kDプロラミン分子種は開花後5日目以降に蓄積していた。 登熟種子におけるPBIの組成を解析した結果、登熟段階初期では、全てのPBIで10kDプロラミンの組成が多かった。登熟段階後期では、15kDプロラミン分子種の多いPBIと、13および15kDプロラミン分子種の組成が同程度のPBIが認められた。さらに完熟期では、13kDプロラミン分子種の組成が増加した。これらの結果は、PBI形成の初期には10kDプロラミン分子が集積すること、プロラミンの集積は10、16、15、13kDの順にPBIへ集積することを示唆している。 3、プロラミン変異体の選抜 (1)10kDプロラミン分子種のPBI形成への影響を調査するために、10kDプロラミンに関する変異を探索した結果、4種類のプロラミン変異体が得られた。 (2)昨年度選抜した複数個のプロラミン分子が減少した変異体について、当該プロラミン遺伝子の発現をRT-PCRによって調査した。その結果、いずれの変異体におけるプロラミン分子の発現量は野生型とほぼ同等であった。 この結果は、これらの変異はプロラミンの集積に関する変異であることを示唆している。
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Research Products
(3 results)