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2004 Fiscal Year Annual Research Report

花色発現機構の光学的解明と花色関連遺伝子導入による多彩化

Research Project

Project/Area Number 16380026
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

林 孝洋  京都大学, 農学研究科, 助教授 (40173009)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 細川 宗孝  京都大学, 農学研究科, 助手 (40301246)
Keywords花弁 / 分光反射特性 / 花色 / 質感 / 表皮細胞 / Striation / 色素 / 遺伝子
Research Abstract

花弁の色と質感は,光源の分光エネルギー分布と花弁の分光反射特性によって決まる.花弁の分光反射特性は,(1)表皮細胞の形状,(2)表皮細胞表面の微細構造(striationおよび(3)含有色素の組成と含量によって決まる.本年度は,色素の影響を除外して,表皮細胞の形状と表皮細胞表面の微細構造が分光反射特性に及ぼす影響を解析した.主な研究成果は以下のとおりである.
1.表皮細胞の形状は花弁の分光反射強度に大きく影響した.表皮細胞の形状について,平面状<ドーム状<乳頭状<円錐状の順に分光反射強度が低くなった.強度の低下は,花色の明度に影響した.
2.表皮細胞表面の微細構造も分光反射強度に影響した.微細構造は可視光の波長より大きい構造体であるので,表皮細胞表面での可視光の反射・屈折・散乱に影響する.表皮細胞表面に微細構造を持つバラと持たないカーネーションについて,それぞれ5色の品種を用いて分光反射強度を調べたところ,いずれの花色についてもカーネーションの方が強度が高かった.
3.レプリカSEM法(mold-cast technique for SEM)を用いて,花弁の形状および表面構造を正確に再現したレプリカを作成した.花弁レプリカの分光反射強度を測定することにより,表皮細胞の形状と微細構造が反射強度に及ぼす影響を高精度に解析できた.
4.花弁の構造,すなわち表皮細胞の形状と表面微細構造が花色発現に及ぼす影響を光学的に解明することは,形質転換を含め新たな花色発現への道を開くものである.表皮細胞表面の微細構造は,花弁の質感,すなわち,てかてか,ざらざら,しっとりなどの印象を花弁に与えた.質感を花色に広義に含めれば,花弁の光学特性の解明は育種のための重要な基礎資料を提供すると考えられた.

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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