2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16380057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石井 正治 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (30193262)
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Keywords | 還元的TCA回路 / 3-ヒドロキシプロピオン酸回路 |
Research Abstract |
本年度は以下の事柄を明らかにした。まず、還元的TCA回路を有するH.thermophilusを研究材料とした成果を挙げる。還元的TCA回路における炭酸固定反応については、回路内の4箇所の炭酸固定反応(Pyruvate : ferredoxin oxidoreductase反応、2-Oxoglutarate : ferredoxin oxidoreductase反応、Isocitrate dehydrogenase反応、さらには、Pyruvate carboxylase反応)について検討を加えた。中でも、Isocitrate dehydrogenase反応については、炭酸固定反応の動力学を詳細に解明した。また、還元的TCA回路における特徴的酵素反応として、ATP : citrate lyase反応を解析した。本反応は、これまで一段階の反応であると考えられていたが、二段階の反応(Citryl-CoA synthetaseとCitryl-CoA lyase)からなることを明らかにした。さらに、本反応系を酵素学的に詳細に解明し、反応の動力学を明らかにすると共に、構造遺伝子をそれぞれ取得した。また、H.thermophilusにおける遺伝子破壊系の構築にも成功した。 3-ヒドロキシプロピオン酸回路における炭酸固定反応については、回路の炭酸固定酵素であり二機能性酵素でもあるAcetyl-CoA (Propionyl-CoA) carboxylaseに関して、特に酵素の二機能性について生化学的知見を得るために、大腸菌あるいはThermusなどの異種生物での発現を試みた。さらに、3-ヒドロキシプロピオン酸回路の特徴的酵素反応としてmalonate-semialdehyde dehydrogenaseを取り上げ、酵素の部分精製を行った。
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Research Products
(3 results)