2004 Fiscal Year Annual Research Report
植物の光シグナル伝達因子の同定とシグナル伝達ネットワークの解析
Project/Area Number |
16380071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山形 裕士 神戸大学, 農学部, 教授 (00159203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金丸 研吾 神戸大学, 農学部, 助教授 (90260025)
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Keywords | 光シグナル伝達 / フィトクローム / ヘテロ三量体タンパク質 / cGMP / ELIP |
Research Abstract |
植物の光応答性遺伝子の発現を調節する光シグナル伝達機構に関し、以下の研究を行い新たな知見を得た。 1.Phy Aシグナル伝達経路の新規変異株の単離と解析 遠赤色光照射下で胚軸伸長が抑制されず、またその後の白色光強光照射による緑化阻害を示さずに正常に生育するシロイヌナズナ変異株を単離し、6個体のホモ接合体を作成した。この内、4株はPhyAシグナル伝達特異的で2株はPhyBシグナル伝達経路も関与する変異株であることを推定した。現在、戻し交配を行っている。 2.Gαと相互作用するタンパク質の同定 酵母two hybrid systemによりシロイヌナズナのGα(GPA1)のエフェクター候補(GIP1,GPA1 interacting protein 1)を単離した。GIP1とGPA1を大腸菌で発現、精製し、in vitroでの相互作用をプルダウンアッセイで確認した。現在、さらにGPA1の活性型と不活性型タンパク質を作成し、GIP1との相互作用を解析中である。 3.cGMPによって発現が調節される遺伝子の網羅的検索とプロモーター解析 cGMPによる植物遺伝子発現調節の全体像を解明するためシロイヌナズナT87細胞を用いてDNAマイクロアレイ法によりcGMP応答遺伝子を網羅的に検索し多数の遺伝子の発現がcGMPにより誘導されることを見出した。 4.紫外光によって発現が調節される遺伝子のプロモーター解析 ダイズELIP遺伝子のプロモーターとGUSの融合遺伝子をダイズ光独立栄養培養細胞(SB-P細胞)に導入するプロモーター解析系により、GT1が紫外光誘導に関与することが示唆された。
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