2004 Fiscal Year Annual Research Report
分岐鎖アルコール・アミン類の超高感度絶対配置決定法の開発と天然物への応用
Project/Area Number |
16380076
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
赤坂 和昭 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教授 (10201881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大類 洋 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (20100050)
清水 弘樹 独立行政法人, 産業技術総合研究所・北海道センター, 研究員 (30344716)
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Keywords | 不斉識別 / キラル誘導体化試薬 / 高速液体クロマトグラフィー / 核磁気共鳴スペクトル / 蛍光誘導体化試薬 / 分岐アルコール |
Research Abstract |
シクロヘキサン骨格を持つ蛍光不斉誘導体化試薬2-(2,3-anthracenedicarboximide)cyclohexanecarboxylic acid(1)を用い、光学活性2級アルコール、及び分岐不斉を有する2級アルコール類の不斉識別について検討し、これまで不斉識別が困難と考えられてきたアルキル鎖の中央部分に水酸基を有し、アルキル鎖長が1炭素分のみ異なることにより不斉が生じるC30までの2級アルコール類をHPLCで分離することを可能とした。また、分岐鎖を有する2級アルコールに対して、可能な4種の立体異性体を分離することが可能であった。この方法は、非常に高感度で分析することが可能で、LC-LCシステムを用い、ラセンウジバエのフェロモンの分析に応用し、粗抽出試料より、微量のフェロモンを検出し、その絶対立体配置を決定することができた。また、本試薬は、NMR法による不斉識別にも有効で、水酸基から10結合程度までの不斉の認識が可能であった。また、本試薬をアミノ基の誘導体化に用いるため、カルボキシル基を酸クロリドに変換した試薬を合成した。 一方、ガラクトースを出発原料とし、2位アミノ基をアントラセンイミドとし、水酸基全てをアセチル基(2)、ベンゾイル基(3)、あるいはメチル基(4)で保護した試薬を合成した。さらに試薬2,3に関しては、アノマー位をBrに代えた試薬も合成した。これらの試薬を用い、アルコールをLewis酸存在下でグリコシル化反応させ、β選択的誘導体に導くことができた。また、試薬4は電磁波を照射することによりβ選択的誘導体化が可能であることを見出した。これらに誘導体は、HPLCにより特に水酸基から遠隔位に分岐不斉を有する分岐アルコールに対し高い不斉識別能を有していた。
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