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2005 Fiscal Year Annual Research Report

多角的アプローチによる味覚情報変換機構の構築

Research Project

Project/Area Number 16380088
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

林 由佳子  京都大学, 農学研究科, 助教授 (60212156)

Keywords味覚 / 苦味 / うま味 / マウス / デナトニウム / グルタミン酸 / 細胞内カルシウムストア
Research Abstract

本研究では、ヒトと類似の嗜好を示す系統のC57BL/6Jms SLcマウスを用いた。このマウスはうま味において、1mM以上のグルタミン酸を感知し、またグルタミン酸と核酸の相乗作用を感じることができる。その閾値や嗜好性もヒトと似ている。苦味に関しても、行動学的にこのマウスは、デナトニウム、キニーネなど薬品・化学薬品系の苦味物質を全面的に忌避し、食品系苦味物質(カフェイン・ナリンジン・イソフムロン)に対しては嗜好は示さないものの、ヒトが食品中において嗜好する苦味物質濃度では、感知していても忌避しない。
苦味-嗜好性を示さない苦味物質のキニーネ(アルカロイド)、デナトニウム、嗜好性を示す食品系苦味物質、イソフムロン、ナリンジン、カフェインを用いた。嗜好性を示す苦味物質と示さない苦味物質の差を、マウス味神経を切断し、味神経と嗜好性の関わりを48時間二瓶選択実験で検討した結果、食品系苦味物質は味神経切断により感受性が鈍くなった。しかし、キニーネ、デナトニウムでは、神経切断による差については傾向は見られたが、顕著な差がなかった。
うま味-相乗効果を示すグルタミン酸アゴニストとしてグルタミン酸を選出した。カルシウムイメージングによって、細胞内にPLCの阻害剤U73122やcAMP、カルシウムストア枯渇剤タプシガルギンを組み合わせて細胞内に導入してうまみ応答への影響を調べた。その結果、グルタミン酸応答には細胞内カルシウムの関与が大きく、相乗効果には細胞外カルシウムの関与が大きいことが明らかになった。

  • Research Products

    (3 results)

All 2005

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] うま味応答に関与するGタンパク質の検討2005

    • Author(s)
      成川真隆, 宮本菜里, 林由佳子
    • Journal Title

      日本味と匂学会誌 12・3

      Pages: 319-320

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] G-protein -dependent and -independent mechanisms in denatonium signal transduction.2005

    • Author(s)
      S.Sawano, E.Seto, T.Mori, Y.Hayashi.
    • Journal Title

      Biosci.Biotechnol.Biochem 69・9

      Pages: 1643-1651

  • [Journal Article] 味神経切断マウスの苦味物質認識の検討2005

    • Author(s)
      南澤英子, 澤野祥子, 林由佳子
    • Journal Title

      日本味と匂学会誌 12・3

      Pages: 369-372

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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