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2004 Fiscal Year Annual Research Report

絶滅危惧種シデコブシの保全を目指した遺伝子流動と近交弱勢に関する研究

Research Project

Project/Area Number 16380100
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

戸丸 信弘  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (50241774)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山本 進一  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 理事(研究職) (60191409)
石田 清  独立行政法人森林総合研究所, 関西支所, 森林生態研究グループ長(研究員) (10343790)
Keywordsサイズ構造 / 遺伝的構造 / クローン成長 / シデコブシ / 絶滅危惧種 / 近交弱勢 / マイクロサテライト / 空間自己相関
Research Abstract

本研究では、シデコブシの保全を図るために、マイクロサテライトマーカーを用いた分子生態遺伝学的手法により、花粉を媒介とした遺伝子流動と近交弱勢の程度を明らかにすることを目的としている。平成16年度には、今後、遺伝子流動や近交弱勢を解析するために必要な基礎的な知見である集団内のサイズ構造と遺伝的構造を明らかにした。
屋戸川のシデコブシ集団において、6個のマイクロサテライトマーカーを用いて、集団内のサイズ構造と遺伝的構造を調査した。集団内の1044ラメット(幹)は175ジェネットに識別された。6座の多型性は高く、平均ヘテロ接合度の期待値は0.675であった。識別されたジェネットは谷に沿って分布していた。ジェネットはクローン成長(萌芽・伏条)により新しい幹を生産しているのが観察され、ジェネットあたりの平均ラメット数は5.97で、全ジェネットの76%が複数のラメットを保有していた。また、ジェネットは大サイズのラメットを少数と小サイズのラメットを多数保有する傾向があった。ラメットでもジェネットでも近距離において有意な正の空間自己相関があり、遺伝的構造の存在が示された。ラメットの遺伝的構造は明らかにクローン構造を強く反映している。小ジェネットのコレログラムは最小距離階級において正の空間自己相関があることを示したが、大ジェネットではそのような空間自己相関がみられなかった。これはジェネットの成長に伴い、種内・種間競争による個体の枯死が起こり、遺伝的構造が弱められることを示唆する。また、小ジェネットのF_<IS>は有意な正の値であったが、大ジェネットでは有意ではなかった。小ジェネットにおけるホモ接合体の過剰は遺伝的構造化や近親交配の結果であると考えられる。また、小ジェネットから大ジェネットへのホモ接合体頻度の減少は遺伝的構造の消失や近交弱勢が原因であると考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2004

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Size distribution and genetic structure in relation to clonal growth within a population of Magnolia tomentosa Thunb. (Magnokiaceae)2004

    • Author(s)
      Setsuko, S., Ishida, K., Tomaru, N.
    • Journal Title

      Molecular Ecology 13・9

      Pages: 2645-2653

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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