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2005 Fiscal Year Annual Research Report

樹幹の病傷害に対する応答と治癒機構に関する基礎的,応用的研究

Research Project

Project/Area Number 16380103
Research InstitutionTottori University

Principal Investigator

山本 福壽  鳥取大学, 農学部, 教授 (60112322)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 伊藤 進一郎  国立大学法人三重大学, 生物資源学部, 教授 (90092139)
佐野 淳之  鳥取大学, 農学部, 助教授 (60283975)
岡 真理子  鳥取大学, 農学部, 講師 (20324999)
Keywordsサリチル酸 / エチレン / ジャスモン酸 / 漏脂病 / ヒノキアスナロ
Research Abstract

健全なアテを用いて、樹脂道形成と樹脂分泌におけるサリチル酸の役割をエチレンおよびジャスモン酸の生理作用との比較から検討した。実験にはエチレンの発生剤であるエスレル(Et)、ジャスモン酸(JA, methyl jasmonate)、サリチル酸(SA, salicylicacid-Na)をラノリンに希釈してペーストを作り、約30年生アテの無傷の樹幹に塗布した。処理区は6区で、それぞれ1%Et、5%JA、5%SA、1%Etと5%SAとの混合(Et+SA)、5%JAと5%SAとの混合(JA+SA)、およびラノリンのみの対照区とした。ペースト塗布は2005年4月29日、6月17日、および8月5日の3時期に行った。供試木は処理区ごとに3個体を選び、1個体に付き3ヶ所、計9ヶ所にペーストを塗布した。処理2ヵ月後に樹皮を皮ポンチで採取して組織の横断切片を作成し、サフラニンとファストグリーンによる二重染色法を行ってスライドグラスに封入し、永久プレパラートを作成した。これらのプレパラートを用いて、1mm^2あたりの樹脂道数と面積を計測した。また樹皮採取傷からの樹脂流出量については11月に肉眼による観察を行い、流出量の多寡を0から5の6段階で評価した。この結果、1mm^2あたりの樹脂道数と面積は、サリチル酸とエスレルの混合処理(Et+SA)によってどの時期においても顕著に増加することが明らかになった。さらに樹脂流出量についてみると、4月の処理ではEt+SA及びJA+SAが対照区に対して有意に樹脂分泌を促進するようであった。6月はEt+SA及びJA処理の効果が対照区に対して有意に大きかった。一方8月での処理は顕著な樹脂分泌促進効果が認められなかった。以上の結果、サリチル酸はエチレンの存在下で顕著な樹脂道分化および樹脂分泌の促進を誘起する可能性が高いことが考察された。この成果の一部は、1回の国際学会、2回の国内学会で発表した。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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