2006 Fiscal Year Annual Research Report
消化管のM2とM3受容体の機能・役割分担-ノックアウトマウスを用いた解析-
Project/Area Number |
16380199
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
小森 成一 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (70195866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海野 年弘 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (90252121)
種池 哲朗 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (30048110)
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Keywords | ムスカリン受容体 / M2サブタイプ / M3サブタイプ / 腸管平滑筋 / ノックアウトマウス / 陽イオンチャネル / 収縮反応 / カルバコール |
Research Abstract |
ムスカリン受容体の各サブタイプ欠損型マウス(M_2欠損、M_3欠損、M_2/M_3欠損)と野生型マウスを用いて、消化管平滑筋におけるM_2とM_3サブタイプの役割・機能の解明を目指した本研究は、おおむね順調に進行した。今年度(18年度)の実績は次の通りである。1.ムスカリン作動薬のCa^<2+>動員効果におけるM_2とM_3の役割およびこれらサブタイプを介する収縮蛋白のCa^<2+>感受性の増大機構を回腸において明らかにした。その成果は、第80回日本薬理学会年会で発表した。また、専門誌への投稿も現在準備中である。2.神経刺激に対する興奮性接合部電位および収縮の発現におけるM_2とM_3の役割を回腸において解析した。同様な解析を胃においても行っており、これらの成果は第80回日本薬理学会年会で発表すると共にEur.J.Pharmacol.およびBr.J.Pharmacol.に公表した。3.回腸平滑筋細胞の膜電流をパッチクランプ法により記録・解析し、非選択的陽イオンチャネルとCa感受性Kチャネルの活性化およびcAMPの抑制機構におけるM_2とM_3の役割を検討した。成績の一部は、80回日本薬理学会年会で発表し、J.Pharmacol.Sci.およびAuton.Autacoid Pharmacol.に公表した。4.回腸平滑筋細胞における非選択的陽イオンチャネルの単一チャネル電流を解析した結果、チャネルの開口にはM_2とM_3両受容体の活性化が必要であり、それぞれの受容体からのシグナルが相乗的に作用してチャネルの開口時間が長くなるという、非常にユニークな活性化機構を明らかにした。これらの成果は、80回日本薬理学会年会で発表するとともに、J.Physiol.に投稿した。5.Ca^<2+>チャネル活性の抑制機構におけるM_2とM_3の役割を解析した。この成果は48回日本平滑筋学会および80回日本薬理学会年会で発表した。また、専門誌への投稿も現在準備中である。6.回腸の蠕動運動の発現におけるM_2とM_3の役割解析は、予定よりも遅れた。蠕動の誘発条件の設定および収縮反応との同時測定に改善・工夫が必要であり、試行錯誤に時間を要した。現在、一定の頻度で蠕動反応を誘発できるようになり、遅れを取り戻すべく積極的に実験を進めている段階にある。
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Research Products
(4 results)