2004 Fiscal Year Annual Research Report
母体-胎盤-胎児軸における胎児毒性の発現機構に関する多面的解析
Project/Area Number |
16380206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土井 邦雄 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70155612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 進 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60109965)
小野寺 節 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90012781)
塩田 邦郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80196352)
中山 裕之 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40155891)
上塚 浩司 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (60251419)
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Keywords | Ethylnitrosourea / 胎児中枢神経傷害 / マイクロアレイ解析 / 5-azacytidine / hydroxyurea / Ara-C / CYP inducers |
Research Abstract |
Ethylnitrosourea (ENU)を妊娠13日齢雌ラットに投与し、胎児中枢神経の傷害期(投与6時間後)および修復期(投与24時間後)における遺伝子発現プロファイルを検索した。その結果、傷害期には、細胞周期抑制/アポトーシス促進関連遺伝子の発現増加に加え、神経細胞の発達に必須の役割を果たすコレステロールの生合成関連遺伝子(liver steroyl-coenzyme adesaturase, cystosolic 3-hydroxy 3-methylglutaryl coenzyme Asynthase, sequalene synthase)およびコレステロール恒常性維持関連遺伝子(gmwth-response protein (CL-6)の発現減少が認められた。また、修復期には皮質形成期の神経細胞増殖に関与するId遺伝子およびアポトーシスに陥った神経細胞を除去するマクロファージの侵入と貪食に関与しているosteopontin遺伝子の発現増加が認められた。本研究の結果、これまで不明であったDNA傷害物質による胎児中枢神経傷害の修復期に働く遺伝子の発現プロファイルの一部が明らかになった。 本年度は、この他、5-Azacytidine(5AZC)、hydroxyurea(HU)、Ara-C等による胎児中枢神経毒性の発現機構についても検索を行い、それぞれの化学物質によって惹起される細胞周期停止およびアポトーシスの発現時期の特徴を明らかにした。また、Ara-Cについては、特定の胎盤構成細胞にも胎児中枢神経とほぼ同様な機構でアポトーシスが惹起されることを示した。また、CYP inducersによる母体-胎盤-胎児軸における遺伝子発現プロファイルについても検討した。
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Research Products
(6 results)