2006 Fiscal Year Annual Research Report
ロドコッカス・エクイ病原性プラスミドのPathogenicity Island
Project/Area Number |
16380208
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
高井 伸二 北里大学, 獣医畜産学部, 教授 (80137900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 勤 北里大学, 獣医畜産学部, 講師 (80317057)
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Keywords | Rhodococcus equi / 病原性プラスミド / モンゴル / 伝播経路 / 強毒株 / 馬 / 感染症 / 起源 |
Research Abstract |
平成18年度は、強毒株が保有する病原性プラスミドはそのRFLP型別から世界中に12種類のプラスミド型が存在し、5つのグループ((1)85kb type I、II、III及びIV、(2)90kb type II及びV、(3)87kb type I及びIII、(4)90kb type I、III及びIV、(5)87kb type II)に分類されている。本研究では12種類のプラスミドDNAの各制限酵素消化泳動像を用いた系統樹解析と点変異解析を行い、12種類の多様性形成過程を考察した。vap familyを含むPAI内領域の塩基配列の保存性が高いこと、PAI外領域ではグループ(4)及び(5)の点変異の頻度が高いことが明らかとなり、PAI領域における点変異の頻度の低さによって強毒株が一様に病原性を保存していることが示唆された。さらに、韓国で分離された無毒株の潜在性プラスミドV型にp33701を鋳型として作製したプローブでサザン・ハイブリダイゼーションを行い、EcoR I消化時の85kb type Iの9つの断片が韓国株の8つのどの断片に対応するか検索しプラスミド地図を作製した。韓国V型は病原性プラスミドのPAI以外の領域と最も類似した形で存在していることが明らかとなった。さらにEcoR I消化断片3は85kb type IのPAI領域に対応することから、断片3と組み換えを起しPAIが潜在性プラスミドに侵入して(水平伝播)、病原性を獲得した可能性が示唆された。加えて、韓国、中国由来の潜在性プラスミドの2領域をシークエンスを用いて塩基配列を決定した結果、強毒株グループ(4)と(5)、中等度毒力株、潜在性プラスミド韓国株・中国株で同一の点変異が認められた。
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Research Products
(6 results)