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2005 Fiscal Year Annual Research Report

犬の特発性脳炎の自己抗原同定、病態解析と疾患モデル化

Research Project

Project/Area Number 16380211
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

松木 直章  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40251417)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小野 憲一郎  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50111480)
Keywords犬 / 自己免疫 / 壊死性髄膜脳炎 / 肉芽腫性髄膜脳炎 / GFAP / グルタミン酸 / EAAT
Research Abstract

1)特発性脳炎における共通自己抗原はGFAPである
研究代表者(松木)は、犬の壊死性髄膜脳炎(NME)および肉芽腫性髄膜脳炎(GME)が自己免疫疾患であるという仮説に基づき、中枢神経疾患と診断した約120症例の脳脊髄液中の自己抗体保有率を検索した。その結果、NMEおよびGMEに罹患した約30症例の総てがアストロサイトに対する自己抗体を有し、その他の疾患では自己抗体保有率が極めて低いことを明らかにした。さらに、研究期間中に主としてNME症例由来のサンプルを追加し、現在ではNMEの約80症例で抗アストロサイト自己抗体を確認した。健康ビーグル犬の大脳抽出蛋白に対するイムノブロッティング、ならびに質量分析法(MALDI-TOF-MASS)を用いて抗アストロサイト自己抗体の抗原を解析したところ、すべての症例でグリア線維性酸性蛋白(GFAP)に対する自己抗体を検出した。
2)NME症例CSFは犬アストロサイトの興奮性アミノ酸取り組みを阻害する
培養イヌ・アストロサイトをNME症例CSF中で培養すると、アストロサイトの興奮性アミノ酸(グルタミン酸、アスパラギン酸)取り込みが著しく減少した。この変化は正常犬CSFを用いた実験では観察されなかった。NME症例CSFで処理したアストロサイトでは、興奮性アミノ酸取り込みに関与するEAAT1およびEAAT2のmRNA発現が有意に低下した。この結果から、NME症例のCSFはアストロサイトのグルタミン酸輸送担体の発現を低下させ、結果として興奮性アミノ酸取り込みを阻害することが示された。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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