2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16380225
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
内田 隆史 東北大学, 大学院農学系研究科, 教授 (80312239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 千代子 茨城大学, 保健管理センター, 助教授 (80312776)
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Keywords | プロリン異性化酵素 / Pin1 / 癌 / P53 / 胸腺肥大 / アルツハイマー病 / ノックアウトマウス / リン酸化 |
Research Abstract |
プロリルイソメラーゼPin1はストレスヘの抵抗性に関わっているということでその個体の加齢疾患の発症を制御している。ストレスヘの応答遺伝子としては、加齢、癌抑制遺伝子であるp53が最も有名である。我々は、これらの二つの遺伝子を欠損させたマウスを作成し、ストレスヘの応答に異常のあるマウスを作成した。Pin1とp53の両者を欠損させたマウスの胸腺ではアポトーシスの抑制や細胞周期に関連する遺伝子の発現などは大きく変化していなかったが、活性型Notch1が著しく増加していた(Oncogene)。このマウスがストレスヘの応答性に問題があるかどうか、また、その応答にnotch1が関与しているかどうか、胸腺細胞に刺激を与えて検討する予定である。特に、Pin1K0マウスでの感染抵抗性が低下しているという結果もでており、感染抵抗にpin1がどのようなメカニズムで関与しているのかシグナル伝達の面からさらに検討する心また、ストレス応答がマウス個体の認知症の発症に及ぼす影響を調べたが明確な結果は得られなかった。 我々はすでにPin1が、アミロイド前駆タンパク質(APP)のリン酸化Thr668-Proを介してγ切断を促進することを示していたが、加齢したマウスでは逆にPin1がアミロイドベータ産生を抑制した。抑制の理由は不明であるが、Pin1以外のファクター関与しており、その量や活性が加齢とともに変化するのか、またPin1自身が受けているリン酸化修飾の程度や部位が変化して、生物活性が変化した可能性もある。今後の検討課題である。
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Research Products
(7 results)