2006 Fiscal Year Annual Research Report
分裂酵母の小胞輸送におけるホスファチジルイノシトールリン酸結合蛋白質の機能解析
Project/Area Number |
16380231
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
竹川 薫 香川大学, 農学部, 教授 (50197282)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 直孝 香川大学, 農学部, 助教授 (60324109)
杉浦 麗子 近畿大学, 薬学部, 教授 (90294206)
中村 太郎 大阪市立大学, 理学研究科, 講師 (30291082)
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Keywords | 分裂酵母 / ホスファチジルイノシトール / 小胞輸送 / 胞子形成 / エンドサイトーシス / PXドメイン / EYVEドメイン |
Research Abstract |
これまでに真核細胞においてホスファチジルイノシトール(PI)リン酸と特異的に結合するタンパク質について多くの報告がなされている。申請者らは分裂酵母のPI-キナーゼをほぼ全てクローニングして報告しているが、本申請ではPIリン酸結合タンパク質の機能解析を行った。分裂酵母のPI 3-Pと特異的に結合するドメインとしてPXドメインの機能解析について報告しているが、今回。分裂酵母のFYVEドメインを持つVps27pの機能解析を行った。その結果、分裂酵母のVps27pはエンドソームから液胞へのタンパク質輸送にPI3-キナーゼであるVps34pとともに必須であることを明らかにした。また分裂酵母細胞内のPIリン酸を脱リン化するホスファターゼ破壊株を作成し、その特異性について検討を行なった。その結果、出芽酵母のSAC1遺伝子と相同性の高い分裂酵母遺伝子を破壊した場合、細胞形態異常やサイトキネシスなどに異常を示すことがわかった(論文作成中)。また分裂酵母のPI4-キナーゼであるPik1タンパク質は出芽酵母とは異なり主にエンドソームに局在し、通常の栄養条件下では重要ではないが、胞子形成過程に必須の機能を果たすことを明らかにした(論文作成中)。その他にPXドメインを持つSNARE様タンパク質であるVam7ホモログが液胞形態形成過程に、同じくAtg18ホモログタンパクがPI3-P及びPI4P特異的に膜に局在して胞子形成過程に必須な働きを示すことも証明できた(論文作成中)。
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