2004 Fiscal Year Annual Research Report
環境調和適応型炭素-炭素結合形成反応の開発とコンビナトリアル合成への展開
Project/Area Number |
16390010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
内藤 猛章 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (00068339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 興子 神戸薬科大学, 薬学部, 助教授 (90102110)
上田 昌史 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (00340935)
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Keywords | 環境調和 / ラジカル反応 / 炭素炭素結合形成 / ワンポット / 固相反応 / 水溶媒 / Fischer Indolization / 転位反応 |
Research Abstract |
1.ラジカル反応による炭素炭素結合形成反応 安価で環境にやさしい水やアルコール類のプロトン性溶媒中でのラジカル的炭素一炭素結合形成に基づく各種生物活性化合物の一般的合成法の開発とそれらのジアステレオ選択的な立体制御法の確立のための基礎的検討を行なった. まず,水溶媒中金属亜鉛を用いるオキシムエーテル類への新規ラジカル付加反応を開発した.飽和塩化アンモニウム水溶液存在下,グリオキシオキシムエーテルに金属亜鉛およびヨウ化イソプロピルを反応させると定量的にイソプロピルラジカル付加体が得られた.また,本反応をジアステレオ選択的ラジカル付加反応へ展開し,α-アミノ酸類の不斉合成にも成功した.さらに,金属インジウムを活用する水溶媒中での新規アルキルラジカル付加反応も開発した.本反応は分子内反応としても有用であり,タンデム型ラジカル付加-閉環-捕捉反応として官能基化と同時に環状化合物を合成できる極めて効率的な方法である.また,ポリマーに担持したオキシムエーテルへのラジカル付加反応によるジアステレオ選択的固相反応も行なった. 2.転位反応を基盤とする環境調和型反応の開発 転位反応も使用した基質の全ての原子が有効利用されるためアトムエコノミー適応型反応である.まず,ヒドロキシメートの1,2-Wittig転位反応によるヒドロキシオキシムエーテルの合成を検討した.また,その結果に基づいて生物活性化合物Cytoxazoneの合成にも成功した. さらに,我々が開発したヒドラゾン類のアシル化条件下での転位反応の結果に基づいて,オキシムエーテル類のアシル化条件下での新規ベンゾフラン類の効率的合成とその応用を行なった.
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Research Products
(4 results)