2006 Fiscal Year Annual Research Report
環境調和適応型炭素-炭素結合形成反応の開発とコンビナトリアル合成への展開
Project/Area Number |
16390010
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
内藤 猛章 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (00068339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 興子 神戸薬科大学, 薬学部, 助教授 (90102110)
上田 昌史 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (00340935)
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Keywords | 環境調和 / ラジカル反応 / 炭素炭素結合形成 / ワンポット / 固相反応 / 水溶媒 / Fischer Indolization / 転位反応 |
Research Abstract |
1.ラジカル付加反応を基盤とする環境調和型反応 引き続き、安価で環境にやさしい水やアルコール類のプロトン性溶媒中でのラジカル的炭素-炭素結合形成に基づく各種生物活性化合物の一般合成法の開発とそれらのジアステレオ選択的な立体制御法の確立のための検討を行なった。これまでに得ている水溶媒中でのトリエチルボランを用いたオキシムエーテル類への新規ラジカル付加反応や飽和塩化アンモニウム水溶液存在下での金属亜鉛によるアルキルラジカル付加反応の結果を参考にして、金属インジウムまたはハロゲン化インジウムを用いる新規ラジカル付加反応を系統的に検討した。また同一分子に共役スルホンと二重結合を有する基質について金属インジウムを用いたドミノ型反応も開発した。ポリマーに担持したオキシムエーテルへのラジカル付加反応の最適化を検討したが収率の向上には至らなかった。オキシムエーテルの付加-閉環-脱離反応からなるドミノ型反応により(-)-Martinellineの全合成に成功した。また特異な構造を有するアミノ酸Penmacric acidの最初の全合成に成功した。 2.転位反応を基盤とする環境調和型反応 転位反応は使用した基質の全ての原子が有効利用されるためアトムエコノミー適応型反応である。前年度に引き続き連続したヘテロ原子からなるヒドラゾンやオキシムエーテル類の新規化学反応性の開拓を目的として、転位反応を基盤とする新規炭素-炭素結合形成反応を検討した。ヒドラゾン類を基質とするアシル化条件下での[3,3]シグマトロピー転位反応および閉環反応により得られるジエニルエナミン構造および5員環と5員環が縮合した生成物の構造証明とともに反応経路を解明した。また、種々のオキシムエーテル類の転位反応の検討と生物活性天然物合成への応用としてLunarineの形式合成も行った。
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Research Products
(5 results)