2005 Fiscal Year Annual Research Report
Wntシグナル系制御因子APC、ICATの細胞分化・形態形成への関与
Project/Area Number |
16390051
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
千田 隆夫 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (10187875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 隆士 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (20325161)
長谷川 義美 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (40288494)
下村 敦司 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (50340237)
向後 晶子 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (20340242)
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Keywords | Wntシグナル系 / APC / ICAT / DLG / 微小管 / 腎発生 / 細胞増殖 / 細胞接着 |
Research Abstract |
1.APCとPSD-95の相互作用が微小管に与える影響 培養線維芽細胞COS-7細胞にAPCとPSD-95を導入し、微小管の分布と構造を免疫蛍光法で調べた。 (1)APCを単独で発現させた細胞と比較して、APCとPSD-95を共発現させた細胞の方が、微小管の束化が促進した。 (2)PSD-95との結合部位を欠いた変異APC(APCΔC)とPSD-95を共発現させた細胞では、微小管の東化の促進は見られなかった。 (3)APCを単独で発現させた細胞の束化微小管とAPCとPSD-95を共発現させた細胞の束化微小管は、いずれも微小管重合阻害剤であるノコダゾールによって脱重合した。 2.ICATノックアウトマウスにおける腎臓発生異常の検索 ICATノックアウトマウス(ICAT-/-)の13%で腎臓欠損(両側または片側)が見られ、その原因を追究した。 (1)E12.5での後腎における尿管芽分岐数は、ICAT(+/-)が6.43±1.23、ICAT(-/-)が4.35±1.603であり、ICAT(-/-)の方が有意に少なかった(P<0.001)。 (2)ICAT(-/-)の後腎では二分岐の尿管芽が多く見られたが(腎29個中10例)、その形状は正常だった。 (3)ICAT(-/-)で尿管芽が二分岐の後腎では、アポトーシスが頻繁に認められた(腎10個中5例)。 3.DLGノックアウトマウスにおける泌尿生殖器系の発生異常の検索 DLGノックアウトマウス(DLG-/-)の泌尿生殖器系の多彩な発生異常の中で、尿管短縮の原因を追求した。 (1)DLG(+/+)と比較して、DLG(-/-)では胎生12.5日の尿管上皮細胞の増殖が抑制されていた。 (2)胎生12.5日のDLG(-/-)の尿管上皮細胞では、細胞間接着因子であるE-カドヘリンは、DLG(+/+)と同じく、細胞側壁部に局在した。
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Research Products
(6 results)