2004 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳類卵活性化精子蛋白質候補ホスホリパーゼCゼータの検証と機能解析
Project/Area Number |
16390055
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
宮崎 俊一 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (80010081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淡路 健雄 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60297546)
白川 英樹 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40241070)
河内 全 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70322485)
尾田 正二 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 講師 (50266714)
伊藤 昌彦 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50385423)
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Keywords | 受精 / 細胞内カルシウムイオン / 哺乳動物卵 / カルシウムオシレーション / 精子因子 / 卵活性化蛋白質 / ホスフォリパーゼCゼータ / 核移行 |
Research Abstract |
動物種に普遍的に受精時の卵で細胞内カルシウムイオン(Ca^<2+>)濃度の増加がおこり、卵活性化の引き金になる。哺乳類卵では一過性のCa^<2+>増加が反復して起こるが(Ca^<2+>オシレーション)、細胞内Ca^<2+>貯蔵器官である小胞体からのイノシトール3リン酸(IP_3)受容体を介する反復Ca^<2+>遊離による。精子抽出物を卵内注入で同様の反応が起こることから、精子にCa^<2+>オシレーション誘起性蛋白質が存在し,精子-卵の融合時に精子から卵に移行し、卵活性化蛋白質(egg-activating protein, EAP)として機能するとされる。現在のEAPの有力候補は、IP_3産生酵素であるホスフォリパーゼC(PLC)の新しいサブタイプPLCζである。本研究の目的はこれを検証しつつ機能解析を行うことである。本年度は以下の結果を得た。1)PLCζに蛍光蛋白質(Venus)を結合させたRNAを作成しマウス成熟卵に注入すると、発現したPLCζはごく少量でCa^<2+>オシレーション誘起能が確認された。2)PLCζのN端に4個あるEFハンドドメインを1つでも除去すると活性は著明に減弱した。3)PLCζは卵を活性化し前核が形成されるが、PLCζが前核に移行した。これは受精卵でEAP活性が前核に集中するという既知の事実に一致する。4)受精卵の1〜8細胞期にRNAを注入すると、PLCζの核移行能は胚盤胞まで確認された。5)バキュロウイルス/Sf9細胞系で合成したPLCζ蛋白質の卵内注入でCa^<2+>オシレーションが誘起できた。6)PLCとしての酵素活性をin vitroアッセイすると、Ca^<2+>に対する感受性が非常に高いことが分り、これはEFハンドドメインを3個除去すると著明に減弱した。PLCζがEAPの有力候補である所見が得られ、さらに分子構造-機能関連の解析の端緒となった。
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Research Products
(2 results)