2004 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク間相互作用による電位依存性NaおよびCaチャネルの集積機構の解明
Project/Area Number |
16390056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities |
Principal Investigator |
岡村 康司 大学共同利用機関法人, 自然科学研究機構(岡崎共通研究施設)・岡崎統合バイオサイエンスセンター, 教授 (80201987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久木田 文夫 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 生理学研究所・生体調節研究系, 助手 (40113427)
岩崎 広英 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 生理学研究所・脳機能計測センター, 助手 (30342752)
海老原 達彦 産業技術総合研究所, 脳神経情報研究部門, 研究員 (00344119)
早坂 清 山形大学, 医学部発達生体防御学講座小児医科学分野, 教授 (20142961)
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Keywords | 電位依存性チャネル / アンキリン / 不完全長型タンパク |
Research Abstract |
イオンチャネルタンパク相互作用による機能制御機構について、以下の解析をおこなった。 (1)Navチャネル不完全長タンパクによる発現抑制機構について tsA201細胞への強制発現実験を行い、Nav1.6のドメインI-IIのみからなるcDNAと全長のNav1.6のcDNAを共発現させたところ、電流量の有為な減少は確認されなかった。この結果は、ツメガエル卵母細胞における結果と異なっており、理由として、(1)発現系による違い(温度、cDNAとcRNAの違い)または、(2)発現量による違い(Nav1.6は培養細胞では電流量が極めて少ない、が考えられたため、現在これらの可能性を検討するための実験を試みている。 (2)アンキリンGによるNavチャネル機能の修飾機構の解明 アンキリンGはNav1.6と軸索に共局在し、チャネル分子の密度の維持に必須なタンパクである。これまでに、アンキリンGがチャネル分子の局在化に関わるだけではなく、Navチャネルの持続性電流を抑制する機能を有することを明らかにしてきた。今年度は、持続性電流の抑制過程を定量的に記載するために、持続性電流量をTTXのサブトラクションにより厳密に測定し、アンキリンGの効果を検討した。アンキリンGは、持続性電流を有為に減少させたが、他のアイソフォームであるアンキリンBには抑制効果が見られなかった。また、アンキリンGと結合することが知られているNav1.6細胞内リンカー部分に変異を導入したプラスミドを作成し、電流計測をおこなったところ、アンキリンGの有無により持続性電流量に変化が見られなくなった。このことは、アンキリンGが直接Nav1.6チャネルに結合することによってチャネルの集積と同時にチャネル機能を制御していることを示唆する(第82回日本生理学会発表)。
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Research Products
(7 results)