2004 Fiscal Year Annual Research Report
未知のポリADP-リボシル化タンパク質の同定とその修飾部位の決定
Project/Area Number |
16390072
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三輪 正直 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (20012750)
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Keywords | ポリADP-リボシル化 / ポリADP-リボース / p53 / ポリADP-リボース分解酵素 / 神経変性 / 細胞周期 / 細胞分裂 |
Research Abstract |
本研究は、細胞における分裂や細胞周期進行に際して、また、脳における神経変性においてin vivo.でポリADP-リボシル化を受ける目的タンパク質を同定する。更に、ポリADP-リボシル化をうけるアミノ酸部位を同定することを目的とする。 本年度は、中心体でp53がin vivoにおいて、ポリADP-リボシル化を受けていることを見ているので、そのアミノ酸部位の同定のために、各種の領域を欠失するp53を合成した。それぞれの欠失変異体タンパク質をアクセプタータンパク質とし、ポリADP-リボシル化合成酵素-1と[^<32>P]NADを加えた反応系でポリADP-リボシル化反応を行なった。ゲル電気泳動により、ポリADP-リボシル化されたGST-p53タンパク質を分離しNAD由来の放射能が検出されることでポリADP-リボシル化を測定した。その結果、全長のp53とN末の1-159アミノ酸を欠失したp53は、ポリADP-リボシル化を受けたが、C末の181-337アミノ酸を欠失したp53は、ポリADP-リボシル化を受けないことが分かった。そこで、N末より、148-197、194-236、230-272、274-314、315-356のアミノ酸を欠失した変異体p53を作成し、更に詳しい部位を検討している。また、Nucleophosminに関してもポリADP-リボシル化を見ており、p53に引き続き検討中である。 また、ショウジョウバエで、ポリADP-リボース分解酵素の欠失変異個体は、運動異常と脳での神経変性を示すが、脳神経細胞内の、封入体様構造に一致してポリ(ADP-リボース)抗体が陽性であることを免疫電子顕微鏡所見により見出している。現在、変異体の脳を集め、ポリ(ADP-リボース)がどのようなタンパク質と結合しているかを調べている。
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Research Products
(7 results)