2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16390086
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Research Institution | RIKEN |
Principal Investigator |
有賀 純 独立行政法人理化学研究所, 比較神経発生研究チーム, チームリーダー (10232076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石黒 亮 独立行政法人理化学研究所, 比較神経発生研究チーム, 研究員 (70373264)
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Keywords | zincフィンガータンパク質 / Zic / タンパク質間相互作用 / 遺伝子発現制御 / 転写調節 / 先天性奇形 / 動物発生 / 構造生物学 |
Research Abstract |
Zicファミリーのzincフィンガータンパク質は、神経・神経堤・脊索・筋・骨格系を形作る細胞の分化・増殖制御、神経軸索の走向制御、内蔵の左右軸の決定など、前口動物では分節構造の形成、外胚葉組織の細胞運命決定など、広範な発生過程に役割を持つことが知られている。また、ZIC1,ZIC2,ZIC3,ZIC5はヒトの先天性奇形の原因遺伝子であり、その分子作用機序の解明が奇形発症の予防、対処の観点から重要である。Zicタンパク質の分子作用機序を明らかにするために、酵母2ハイブリッド法、免疫沈降法、マススペクトロメトリーなどの手法を用いて、Zic結合タンパク質を見出してきた。これまでに、10種類以上の生物学的に意義のあると考えられるZic結合タンパク質が同定されてきており、これらのタンパク質間結合の詳細を検討するために、一部のものについては結合部位に変異の入った変異タンパク質を作製した。これらを培養細胞、モデル動物に発現させることにより、各Zic結合タンパク質のZicタンパク質機能制御における役割を明らかにする試みを続けている。また、患者で認められたヒトZIC3の突然変異体の機能解析から、ZICタンパク質の細胞内局在決定の分子機構に関する重要な知見が得られた。同時に旋光性、NMRなどの構造生物学的な解析を進め、構造機能相関に関する理解を深めた。これらの成果は現在、専門誌に投稿中ないし、投稿準備中である。
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Research Products
(2 results)