2005 Fiscal Year Annual Research Report
膜結合型プロテアーゼADAM分子による接着分子インテグリンの機能の制御
Project/Area Number |
16390117
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松浦 成昭 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (70190402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河口 直正 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70224748)
東山 繁樹 愛媛大学, 医学部, 教授 (60202272)
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Keywords | ADAM / インテグリン / メタロプロテアーゼ / )ディスインテグリン |
Research Abstract |
ADAM(a disintegrin and metalloprotease)ファミリー分子はメタロプロテーゼとディスインテグリンをあわせ持つ膜結合型分子である。ADAMは元来、ディスインテグリンドメインがあるので、インテグリンの機能に影響を及ぼすことが想定されてきたが、ADAMとインテグリンの関係に関する報告は少ない。昨年度の研究でADAM9が肺癌の脳転移と関連することを見出したので、今年度はADAM9とインテグリンとの関連性について検討した。ヒト線維肉腫細胞株HT1080にADAM9を遺伝子導入し、高発現した細胞株を作成し、インテグリンの発現の変化をプローサイトメーターで検討した。その結果、遺伝子導入株2クローンでいずれも、野生型に発現しているインテグリンの中でα4鎖のみ発現消失が認められた。機能的にインテグリンα4β1のリガンドであるCS-1ペプチド、VCAM-1(vascular cell adheion molecule-1)との接着性は喪失した。ADAM9分子の中でディスインテグリンドメイン欠失株、メタロプロテーゼ欠失株を作製し、検討したところ、いずれもα4鎖の発現はmock-transfectant同様に保持されており、CS-1およびVCAM-1に対する接着性も保たれていた。細胞機能に及ぼす影響ならびにADAM9発現に伴うインテグリンα4β1消失のメカニズムの詳細は次年度の課題とする。
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[Book] 肝転移のすべて2005
Author(s)
門田守人, 松浦成昭
Total Pages
379
Publisher
永井書店
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より