2004 Fiscal Year Annual Research Report
C型肝炎ウイルス複製に関与する新規宿主因子の網羅的同定と機能解析-PPlaseを中心として-
Project/Area Number |
16390139
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
小原 道法 財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 副参事研究員 (10250218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
習田 昌裕 財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (10356256)
高橋 信弘 東京農工大学, 応用生物科学科, 教授 (80293017)
井上 和明 昭和大学, 医学部, 助教授 (90232529)
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Keywords | シクロスポリン / シクロフィリン / C型肝炎ウイルス / 遺伝子複製 / 遺伝子複製阻害 / 宿主因子 |
Research Abstract |
C型肝炎ウイルス(HCV)感染者は感染後80〜90%の高率で持続感染し、慢性肝炎から肝癌にいたるが、この病態進行の機構についてはほとんど解明されていない。HCVの複製過程の解析は1999年にsub-genomic repliconが樹立されて以来急速に明らかになりつつある。本研究者らはHCVのin vivoでの感染複製がシクロスポリンA(CsA)により抑制されることを報告してきた(Inoue et al.J.Gastro.2003)。 シクロスポリンAを感染培養系およびHCVレプリコン系に添加し、ウイルスの複製および成熟に関して検討した。さらに同様の免疫抑制剤であるFK506およびHCVの遺伝子複製に抑制効果があると報告されているリバビリンについても検討を行った。その結果、シクロスポリンAを感染培養系に添加し、抗ウイルス効果を検討したところ100ng-1000ng/mlで50-90%の感染複製抑制効果を示した。レプリコンに対してIC50は0.5uMと非常に低濃度で遺伝子複製阻害が認められた。しかし、FK506およびリバビリンではこの、ような複製阻害効果は認められなかった。シクロスポリンAでHCV遺伝子複製が抑制され、FK506では抑制されなかったことからカルシニューリンを介さない経路で作用している可能性が考えられた。そこで、代表的なPPIaseに対してsiRNAを合成し、HCVレプリコン細胞でのノックアウトを行うことによりHCV遺伝子複製に必須なPPIaseの同定を行った。この結果、CyclophilinBが大きな機能をになっている可能性がしめされた。さらに、シクロスポリンAによるHCV複製阻害機序について検討し、ウイルス複製を担うウイルス側および細胞側因子の同定、ウイルスゲノムとウイルス蛋白質および細胞側因子との相互作用を明らかにすべく研究を進めている。
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