2004 Fiscal Year Annual Research Report
免疫・造血系細胞の発生・分化・機能発現におけるホスファチジルセリン受容体の役割
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16390144
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福井 宣規 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (60243961)
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Keywords | ホスファチジルセリン受容体 / アポトーシス細胞の貪食 / 赤血球分化 / T細胞分化 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
アポトーシスは不要な、あるいは傷害を受けた細胞を取り除くための基本的な生体反応である。このため多細胞生物体では毎日多くの細胞がアポトーシスに陥るが、これらの細胞はマクロファージによって迅速に処理されることで、生体の恒常性が維持されている。マクロファージによるアポトーシス細胞の処理は、アポトーシス細胞の認識、取り込み、DNA分解の3つのステップにより構成される。マクロファージにおけるDNA分解はDNaseIIによって担われていることが明らかにされているが、アポトーシス細胞の認識・取り込みには、CD14、クラスAスカベンジャー受容体、ABC1、受容体型チロシンキナーゼMER、αvβ_3インテグリン、CD36、MFG-E8、GAS6等の多くの分子の関与が報告されている。ホスファチジルセリン受容体(PRS)もその1つであり、アポトーシス細胞に特有な細胞表面上に露出したホスファチジルセリンを認識する分子として同定されたが、その生理的機能は不明である。 我々はPSRの生理的機能を明らかにするため、PSRノックアウトマウスを樹立し、これらのマウスが炎症反応の惹起とは無関係に、顕著な貧血とT細胞分化傷害を呈し新生児早期に死亡することを見い出した。PSRノックアウトマウスでは、貪食されていないアポトーシス細胞の役割は若干増加しているものの、アポトーシス細胞の絶対数は減少していた。今後、PSRが本当にアポトーシス細胞の認識・取り込みに関わる受容体なのか、もしそうでなければPSRはどのようなメカニズムで赤血球およびT細胞の分化を制御しているのか詳細に解析する必要がある。
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Research Products
(4 results)