2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16390149
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高橋 英夫 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30291404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 鳴夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80144286)
小泉 修三 佐賀医科大学, 附属病院, 教授 (40274584)
長崎 裕 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (50332507)
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Keywords | 卒後臨床研修 / 安全管理 / シミュレーション |
Research Abstract |
本年度の研究成果としては、(1)米国(特にACGME)、オーストラリアでの卒後臨床教育における安全教育の取り組みの実際を文献、webサイト等を利用して情報の収集を行った(2)ありうべき姿の参考とするため、安全面での臨床研修制度も充実していると考えられる米国の大学病院の視察を実施した。対象は積極的にシミュレーション教育を採用している施設として名高いハーバード大学医学部救急医学講座のSTRATUSシミュレーションセンター、マイアミ大学シミュレーションセンター、安全教育についてボルチモアのJohns Hoskins Medical Instituteの患者安全部門を選択した。問題点の洗い出しと本邦での今後の安全管理に役立てるための情報収集を行い、その結果、単独のシミュレーターを用いたトレーニングも重要であるが、現在の医療環境を考慮するとResource Managementを教育することが、もっとも重要であり教育上汎用性・拡張性も高いことが理解された。今後の方向性としては、日本においても基幹病院(たとえば大学病院)に高度のシミュレーションセンターを設置して、経営面でも効率良く教育を行えるような環境を整備する必要性も明らかになった。これらの情報に基づき、(3)日本の卒後臨床教育の中での安全管理がどの程度またどのような方法で行なわれているのかを把握する調査計画を作成した。実施方法は卒後研修指定病院を対象に卒後臨床研修於ける安全管理についての調査表を作成し、H17年度早々に調査を実施する、(4)具体的教育モジュールの開発も重要な点であり、標準的モジュールを作成し、その実用性を検証することも計画した。安全が特に重要な問題となる侵襲処置の標準手順を作成するため、数種類の処置についてのリスク分析を実施し、モジュールの形態はWebソフトウエアを用いて、インタラクティブな形式とすることに決定し、試案を作成中である。
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