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2004 Fiscal Year Annual Research Report

漢方医学における遺伝子解析を使った診断方法の確立

Research Project

Project/Area Number 16390160
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionKitasato Institute

Principal Investigator

花輪 壽彦  社団法人 北里研究所, 東洋医学総合研究所, 所長 (40164892)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 櫻井 正智  社団法人 北里研究所, 東洋医学総合研究所, 研究員 (00390732)
早崎 知幸  社団法人 北里研究所, 東洋医学総合研究所, 研究員 (70353472)
高橋 裕子  社団法人 北里研究所, 東洋医学総合研究所, 研究員 (90306572)
村上 和雄  国際科学振興財団, バイオ研究所, 所長 (70110517)
Keywords漢方薬 / 証 / FDD / 遺伝子発現 / 香蘇散 / DNAチップ / 遺伝子
Research Abstract

本年度、助成金により日本で比較的頻用されている漢方薬である香蘇散の分析をまず施行し、その後、半夏厚朴の分析を行った。2004年7月より香蘇散で今回のメインテーマである証の分析を施行した。公募した被験者23人に対して漢方医学的な診察を行った。これと同じくして質問紙法によりまず被験者の状態を把握した。この時、採血を行い遺伝子の発現を観察するための試料とした。さらに、セロトニン、カテコラミン3分画、IgA,E,G,D IL6の量を抹消血から定量した。その後、翌日からこれらの被験者全員に香蘇散を1日2回の頻度で2週間連続で服用してもらった。服用してもらった漢方薬は一度、当所で煎じその液体をレトルトパック状に密封したものを用いた。また被験者が漢方薬を実際服用したかどうかを日記形式で書いてもらい観察した。また、日々の体調の変化、感情の変化また、日常生活上で起こった大きな出来事を記録してもらった。2週間後、同様に証の確認の為に漢方医学的な診察、質問紙法による症状の確認、服用前に行ったと同様の採血を施行した。
2週間の服用で効果の有った被験者(Responder)と効果の無かった披験者(Non-Responder)を分け、服用前のそれぞれの遺伝子の発現の差異を観察した。初回はそれぞれの群の評価をFDD法を行ったが、明らかな層別化に関する遺伝子の発現を約60個発見した。その中には、服用後に発現量が変化する遺伝子の発現と変化しない遺伝子の発現が存在した。我々は、この中で変化する遺伝子を証の消長(漢方医学の中で薬が必要なくなれば消え必要となれば出てくるサイン)を代表する遺伝子と推測した。また、服用後、体調、症状が改善しても変化の無いものを、生まれ持った体質、変わりにくいものつまり配列に近い部分を代用する遺伝子群だと推測した。
また、香蘇散反応群での、服用前と服用後での遺伝子の発現量の違いに着目すると免疫系をつかさどる遺伝子や未だ未知の役割をする遺伝子の発現が目立ち、今後これらを解析することで、不確かであった漢方薬(今回は香蘇散)の作用機序を解析できると思われる。
さらに、DNAチップ法により同検体の遺伝子発現の差異を観察したが、同じ様に層別化し再現性を確認できた。来年度は上記、半夏厚朴湯の分析などを行い、これらを元に証の解明に取り組む予定である。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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