2004 Fiscal Year Annual Research Report
新しいプロテインC/プロテインS機能測定方法の確立と血栓症治療薬の開発
Project/Area Number |
16390165
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
濱崎 直孝 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (00091265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 義人 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教授 (60315091)
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Keywords | 血栓性素因 / 血栓症 / プロテインC / プロテインS / 分子異常性 / 血栓症治療薬 |
Research Abstract |
血栓症発症に体質的要因があることは昔から考えられており、欧米白人種についてはFactor V Leiden遺伝子を有していることは血栓症発症への大きな危険因子であることが実証された。しかしながら、日本人をはじめとして欧米白人種以外の人種ではFactor V Leiden遺伝子を有しているヒトは見つかっていない。日本人に関しての調査は我々が九州大学医学部附属病院検査部において行った調査がある。血栓を形成している、あるいは、形成している可能性が高い疾病と凝固・線溶関連因子との関係を系統的に検査をすることで、血栓止血亢進をきたす様々な因子と疾病との関係を我々は調べてきた。その結果は、我々はプロテインS・プロテインC凝固制御系の活性低下、特に、プロテインSの活性低下、が日本人では血栓症発症の主要な要因になっている結果が出ている。 これら一連の研究の中で、我々は、現状のプロテインS・プロテインC凝固制御系測定系は定量性に問題があることに気付き、これら測定について定量性のある測定系の確立を目指してきた。本年度の研究でそれを確立し、現在論文投稿中である。この新しい定量的な測定系をもちいて、プロテインC・プロテインS活性を増強させる物質を見い出した。これらの物質は血栓症患者治療薬として開発できる可能性があるので、現在、動物実験を計画中である。 さらに、プロテインC・プロテインS活性中心の構造モデルと現在見つかっている物質の構造を基にしてさらに効率の良い物質の探索を行っているところである。
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Research Products
(2 results)