2004 Fiscal Year Annual Research Report
職業性ストレスとがん罹患の関連性およびそのメカニズムに関する疫学的研究
Project/Area Number |
16390170
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
川上 憲人 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90177650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 明純 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (10289366)
津田 敏秀 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (20231433)
高尾 総司 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (50335626)
中田 光紀 独立行政法人産業医学総合研究所, 研究官 (80333384)
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Keywords | 全がん / 罹患 / コホート研究 / 質問票 / 産業保健 / 作業環境 / 要求度-コントロールモデル |
Research Abstract |
本研究は、職業性ストレスとがん罹患との関連性とそのメカニズムを明らかにすることを目的として、2つの前向きコホート研究(既存コホートデータと新規コホート)および職業性ストレスとがん罹患の媒介要因(免疫機能、抗酸化能などの生理指標および食事等のがん関連保健行動)との関係についての小規模な追跡研究を実施する。平成16年度は「職業性ストレスと健康コホート研究」の宮城、茨城、神奈川(4カ所)、富山、愛知、岐阜の9つのサイト(合計2.5万人)において、コホート開始後から平成16年末までの期間のがん罹患およびその他の追跡情報(異動・退職、がん以外の原因での死亡等)に関してデータを収集し、追跡期間中(平均6年間)のがん罹患およびその部位についての情報を入手した。また追跡期間中の異動、退職、がん以外での死亡およびその日付についても人事情報、健康診断記録あるいは死亡見舞い金の支払い記録等から把握した。ベースライン調査の調査票から、JCQおよびNIOSH職業性ストレス調査票の尺度を用いて、主要な職業性ストレス指標(要求度-コントロール比、上司および部下の支援)を算出し、主要な職業性ストレス指標と追跡期間中の全がん(および解析可能例数が得られた部位別がん=肺がん、胃がん、大腸がんを想定)の罹患との関連性を比例ハザードモデルを用いて罹患までの期間を考慮しながら解析した。この間、2004年8月に国際行動医学会(マインツ、ドイツ)において研究成果を報告し、また新規コホートの研究デザインについてレビューを受けた。また2005年3月に米国ロサンゼルスにおいて開催される国際労働衛生学会「仕事と心血管障害」科学委員会会議に出席し、研究デザインおよび解析計画について国際的な専門家のレビューを受ける。
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