2006 Fiscal Year Annual Research Report
口腔の健康がその後の生活習慣病の発生に及ぼす影響に関する歯科医師コホート研究
Project/Area Number |
16390189
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
若井 建志 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (50270989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 孝 京都大学, 保健管理センター, 教授 (10252230)
内藤 真理子 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助手 (10378010)
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Keywords | 口腔状態 / 歯牙喪失 / 歯科医師 / コホート研究 / 死亡率比 / 虚血性心疾患 / 脳卒中 / 罹患率比 |
Research Abstract |
自記式調査票にて口腔状態を把握でき、歯科医師会を通じた追跡調査が可能な歯科医師を対象としたコホート研究を実施している。ベースライン調査では自記式問診票により、性・年齢、既往歴・家族歴、口腔状態、生活習慣、心理要因、QOLなどの情報を収集した。対象者の追跡には、同意を得た上で、歯科医師共済制度で把握される疾病罹患・死亡状況を利用している。 今年度は追跡調査データを用い、歯牙喪失と死亡リスク・虚血性心疾患および脳卒中罹患との関連の中間解析を実施した。今回の分析対象は21,075名(平均年齢±標準偏差52.3±12.3歳、女性8.0%)である。歯牙喪失と死亡リスクとの関連の解析では、平均2.4年の追跡期間に252名の死亡が同定された。喪失歯数が5-14本、15-28本の群の5本未満群に対する多変量調整死亡率比は、それぞれ1.66(95%信頼区間1.12-2.44)、1.70(1.13-2.56)と有意に高く、交絡要因の調整による死亡率比の変化は小さかった。また歯牙喪失と虚血性心疾患および脳卒中罹患との関連については、平均2.5年の追跡中に143名の罹患が確認された。性年齢調整罹患率比は、喪失歯数が5-14本、15-28本の群で5本未満群よりも有意に高く、それぞれ2.06(95%信頼区間1.32-3.22)、1,90(1.11-3.25)であった。しかし、循環器疾患危険因子(喫煙、飲酒、BMI、運動、糖尿病、高脂血症、血圧など)の調整後は、関連がやや弱まる傾向が認められ、多変量調整罹患率比は喪失歯数が5-14本で1.79(95%信頼区間1.14-2.82)、15-28本で1.60(0.93-2.75)であった。本研究は少なくとも2009年3月まで、対象者の追跡調査を継続する予定である。
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