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2005 Fiscal Year Annual Research Report

アルコール等濫用薬物による生体防御破綻の分子機構

Research Project

Project/Area Number 16390196
Research InstitutionSapporo Medical University

Principal Investigator

松本 博志  札幌医科大学, 医学部, 教授 (60263092)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西谷 陽子  札幌医科大学, 医学部, 助手 (30359997)
藤井 健一  札幌医科大学, 医学部, 助手 (60419661)
今林 貴代美  札幌医科大学, 医学部, 助手 (50419660)
Keywordsアルコール / NF-kappaB / IAP / NAFLD / 不飽和脂肪酸 / CYP2E1 / PPAR
Research Abstract

アルコールによって生体防御系の転写制御因子NF-kappaBが活性化することは私たちが世界に先駆けて示してきた。この研究では、急性アルコール負荷時においてNF-kappaBが活性化することの意味を検討した。急性アルコール負荷で肝細胞ではNF-kappaBが活性化してその制御するタンパクであるアポトーシス阻害タンパクではcIAPおよびgadd45βが誘導され、結果としてアポトーシス系の重要なプロテインカイネースであるJNKの活性を抑制した。一方、生体防御系のプロテインカイネースとされているAktがアルコール負荷で同様に活性化し、その結果、足場タンパクJIPを介して抑制することをも見いだした。これらについては、アルコールの急性投与下で著明な細胞障害を来さないことを説明するメカニズムであることが示唆された。一方、アルコール性肝障害と同様な組織像を来す非アルコール性肝障害モデルを作成して、肝臓における生体防御系を検討したところ、NF-kappaBの著明な上昇は認めないものの、炎症系サイトカインであるTNFαやIL-1βの有意な上昇を認めた。非アルコール性肝障害ではアルコールを飲んでいないためアルコールの作用は考えにくい。私たちは食餌性脂肪に問題があるかと考え、lard oil、corn oil、fish oilの三種類をそれぞれ投与したところ、不飽和脂肪酸の割合が多くなるfish oilで炎症の増悪を認めた。Fish oil群ではCYP4AやCYP2E1の誘導やPPARの活性化を認めているため、前年の結果ではCYP2E1の誘導物質が炎症の起因となっていることが示唆されていたが、それに対する一つの解答が得られたものと考えている。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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