2005 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子操作による非造血系組織の脱分化及び可塑性獲得と造血系への分化転換
Project/Area Number |
16390281
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Research Institution | JICHI MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小澤 敬也 自治医科大学, 医学部, 教授 (30137707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久米 晃啓 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10264293)
水上 浩明 自治医科大学, 医学部, 講師 (20311938)
松下 卓 自治医科大学, 医学部, 助手 (20343444)
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Keywords | 脱分化 / 分化転換 / 可塑性 / Msx1 / AVVベクター / 骨格筋 / 造血系 / 幹細胞 |
Research Abstract |
遺伝子操作による人為的分化転換の可能性、特に、非造血系組織が造血系へ分化転換することが可能かどうかを検討した。具体的には、骨格筋細胞を脱分化させる作用のあるMsx1遺伝子を、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用いてマウス骨格筋で一過性に発現させ、そこに出現する単核細胞が造血系への分化能を有するかどうかを調べた。AAVベクターで導入した遺伝子は、その殆どが染色体に組み込まれない形で存在するため、骨格筋細胞がMsx1の働きにより脱分化して増殖するようになると、Msx1遺伝子は次第に失われ、細胞は再び分化を始めるものと考えられる。 1 脱分化誘導遺伝子搭載AAVベクターの作製:主に5型の血清型のAAVベクターを作製した。脱分化誘導用としてマウスMsx1遺伝子、コントロールベクター用としてマウスEpo遺伝子、あるいは非発現AAVベクターを用いた。 2 マウス骨格筋へのAAV-Msx1の注射と、同部位における造血系細胞の解析:骨格筋の中に検出される造血系前駆細胞の由来について解析するため、造血系と骨格筋を区別できるようにしたキメラマウスを作製した。マウス前脛骨筋にAAV-Msx1あるいはコントロールベクターを注射し、同部位の骨格筋より分離した単核細胞を用いてin vitroコロニー形成実験(検証実験)、ならびにin vivo造血系再構築実験を実施している。 3 AAVベクターで骨格筋に導入した遺伝子の動態解析:マウス前脛骨筋にAAV-Msx1あるいはAAV-EpoをAAV-Lucと共に注射し、導入遺伝子の動態をin vivoイメージング装置を用いて解析した。Msx1遺伝子を導入した場合は、コントロールと比較して、数週後には失われていく傾向を認め、予想した結果が得られた。 骨格筋から脱分化段階を経て造血幹細胞を生み出すことが可能となれば、新たな幹細胞ソースになるものと期待される。
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Research Products
(9 results)