2004 Fiscal Year Annual Research Report
汎用性抗原提示人工細胞とペプチドによるヒト細胞障害性T細胞簡易誘導法の開発と応用
Project/Area Number |
16390294
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
土屋 滋 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (30124605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久間木 悟 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (20311566)
笹原 洋二 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (60372314)
峯岸 正好 東北大学, 病院・助教授 (20211592)
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Keywords | 汎用性人工抗原提示細胞 / HLA-A24 / CD28抗体 / フローサイトメーター / 細胞障害活性定量 |
Research Abstract |
日本人に対し汎用性の抗原提示人工細胞(aAPC)を作成し、フローサイトメーターにより、ペプチド抗原特異的なCTLを定量したり、また、ペプチド抗原特異的な細胞障害性T細胞(CTL)を誘導し、あるいはまた、CTL活性の誘導に最適なペプチドを選択可能な系を作成することが本研究の目的である。aAPCに発現させるHLAは、日本人の約60%が保有しているHLA-A24とし、とりあえず汎用性、簡便性から優れている免疫磁気ビースを人工細胞として用いることとした。この計画に従い、以下の実験を行っている。 1)フローサイトメーターを使用し、Crリリース法に代わる新しい細胞障害活性定量法を開発した。CTL誘導系は、EBウイルスにより樹立したB細胞株(BLCL)を標的細胞とし、自己末梢血単核球細胞とIL-2の存在化に共培養することにより作成した。誘導されたCTL活性については、PKH26で染色したBLCL中に誘導される活性化caspase3を蛍光色素を標識した特異抗体により同定する系を確立した。 2)本研究で作成するHLA-lgダイマーと、従来から行われているテトラマーによるフローサイトメーターによるCTL頻度解析の比較を行う予定であるが、とりあえず正常対象と慢性活動性EBV感染症患者末梢血を用い、テトラマー解析によるCTL頻度を求め、従来から言われているようにCTL頻度の低下を認めた。 3)HLA-lgダイマーの作成をしている。HLA-lg作成に最も重要なベクターは、Johns Hopkins大学のSchneck教授から分与を受けた。このベクターを用い、HLA-A24-lg複合体を作成する。この分子が完成次第、テトラマー解析との比較、CTL誘導能の確立等の研究を進めていく。当面CTLの標的細胞としては、CTLの標的ペプチドの解析も進んでいるEBV誘導BLCLを使用して行う予定である。
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